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No. ユーザー DEQXの導入機種とシステムの特長 掲載時期
116 長野県 NY氏 EXPRESS-U / SPユニット更新 : ジャンルを超えて絶好調! 2020年6月

[ メインユニットをFE206Es-R から FE-208Solに変更し、マルチアンプ化も達成 ]


[ 3年前の初回調整 (No.95) からパワーアンプを更新されたYT氏のNewシステム ]

■ 感 想 文

1.二回目の調整を終えて

先月、スピーカーのメインユニットをFE-206Es-RからFE208-Solに変更しました。

SoLは中高域のエネルギーが強烈なため相対的に中低域の量感が低下したように聞こえます。

ピアノはキンキン、チェロはまるでヴィオラのようです。

高域を押さえる作用を持つPST ※1を入れると低域が強化され若干聴きやすくはなるものの、音が埃っぽくなります。
※1 PST(Passive Servo Technology):長岡鉄男氏が提唱された LCR回路で高域を低下させる方法

それでも、SoLは振動版の改良による純度の高い音とマグネットの強化によるSN感の向上もありクオリティは高いと感じました。

そのSolの特長を生かしながら全体のバランスを取りたい、というのが今回のスタートでした。

考えた秘策(笑)がマルチアンプ化とDEQXの再調整でした。

Solの低域を補い、うるささを解消するためT90-AEXを積極的に活用するのがポイントです。

3年前、DEQX導入時の初回調整は無料でしたが今回は有料 ※2となります。
※2 DEQXのリモート調整 :料金は通常5万円(旅費別)ですが、35,000円/1回です(栗原)

また、前回は栗原さんが私の家に来て調整をしてくれました。

それが現在のコロナ禍の中、軽井沢のKurizz-Laboから遠隔操作で調整を実施したいとのこと。

このため、私も自宅でパソコンを準備してDEQXと接続。測定用マイクをセットしてその日を迎えることになります。

本番の一週間ほど前、Skypeでの通話テストをしましょうとのことで、対応しましたが栗原さんの声が私のヘッドセットから聞こえず、焦りました。

しばらくすると無事に開通し、リモートによるDEQX調整の準備は完了です。


[ 再生システム:左脇の白い小型のBOXがFE-208Sol用のパワーアンプ(現在は2式使用) ]

調整当日、栗原さんの指定で測定用マイクを左側スピーカーから70pの距離で高さはSolユニットの上端に合わせでセットしました。

最初の測定結果を元に、私がDEQX内部のゲインスイッチでツィーターのレベルを9dBほどアップ。

スピーカーを補正する設定が無事に完了。マイクをリスニングポジションに移動して次のルーム測定に入ります。

測定結果からメインとサブウーファーからの音の到達時間差を計算してディレイを掛けます。

ここから栗原さんが入念なルーム補正を実施され、約3時間程で完了しました。

・直後感想

最大の懸案だった中高域のうるささが全くなくなり、全域のつながりとバランスも極めて良好になりました。

また、前回調整時の教訓からスピーカーの内振り角を少し強めてリスニングポジションでの指向性の改善を図ったのも好結果につながったと思います。

ユニットを交換してから昨日までは、「今聞こえている音は本当はこんな感じなのでは」・・・と、脳内補正をしていました。

調整後は聴いている音をそのまま受け取れば良い、という状態になりました。

帯域バランスが取れたこと、軽量な振動板と強力な磁力による反応の良さとが相まってどんなジャンルのソースも見事に再生出来るようになりました。

いままでは鳴りが悪く、しまい込んでいたディスクも改めて聴いてみたいと思わせる音です。

3時間、私がマイクをセットして栗原さんがリモートで調整するというスタイルでしたが、無事に終了。

素晴らしい特性がそのまま音として出てきている感じで、改めていろいろ聴いてみたいというのが正直なところです。

最後に、二度目の調整となるため有料でしたが、これだけの効果に対して、専門誌に登場するインシュレーターやケーブルよりはるかに安いというのは嬉しい限りです。


ありがとうございました。
長野県 N.Y.
 

■ リモート調整を実施して(Kurizz-Labo)

・ 4月下旬、メインユニットを交換したので再調整をお願いしたい、とメールが入りました。

・ この時期なので出来ればリモートで、とお願いしました。

・ 初回調整は3年前ですが意外なほどシステムやお部屋の様子を覚えています。

・ このため、事前に室内の寸法や写真などを頂く必要はなく、直ぐに細部の打ち合わせからスタートできました。

■ 調整結果と感想

・ 最初に今回の主役となるメインユニットの特性を拝見しました。


[図1] 長岡式 D55型バックロードホーンに装着した FE-208-Sol の周波数特性

・ NY氏が「強烈な中高域のエネルギー感」と言われる原因が測定結果にも明確に現れています。

・ 700Hz〜4.8kHz付近は耳の感度も高く、楽器の高域や倍音が集中している帯域です。

・ 広い範囲で6dBも上昇しているため、極端に言えば昔の小型トランジスタラジオ的な音(50〜60年前の話でスイマセン)になっていたのではと想像します。

・ NY氏の不満を解消するには最低でもこの帯域を6dB下げる必要があります。

・ 解決策としては500Hz付近から上の帯域を別のユニットに受け持たせる方法もありますが・・・


[図2] 各帯域を受け持つユニットのレベル測定結果-1

・ いよいよDEQXの出番です(笑)。

・ 今回はユニットの更新に合わせてマルチアンプ化も実施するとのお話でした。

・ マルチアンプ方式では各ユニット(帯域)の再生レベルを一致させるのが基本となります。

・ 再生レベルはアンプのゲインとユニットの能率で決まります。

・ DEQXで補正する場合は低域に対して中高域を数dB高くするのがお薦めです。

・ 事前に打ち合わせた計算結果をシステム図に記載しました。

・ しかし、実際に測定するとTweeterのレベルが8dBも低いことが判りました。

・ SPユニットの能率はカタログ等に記載されていますが、アンプのゲインは不明なことも多く、また、必ずしも統一された基準での数値になっているわけでもありません。

・ 最終的には実測による判定が最も正確な指標となります。

・ Tweeterのレベルは、DEQX内部のGain-SWで調整して頂きました。

・ ジャンパーの位置を変更して戴き、ゲインアップした結果が次のグラフです。


[図3] 各帯域を受け持つユニットのレベル測定結果-2

・ Tweeterが若干高い感じですが10kHz以上の落ち込みは救済できます。

・ レベル調整を終え、本番測定に備えてスピーカーと測定マイクの間の床に座布団を置くなど、反射音対策をお願いしました。

・ L-chの測定が終わるとR側にマイクを移動して戴きスピーカー測定を完了。

・ この測定データーを基にスピーカの補正フィルターを作ります

・ この中でチャンネルデバイダーのクロスオーバーも決定しますが、ユニットの実測結果から判断して 4kHz/96dB/oct. としました。

・ 完成した補正フィルターをDEQXに送り込み、次のルーム測定に進みます。


[図4] チャンネルデバイダーのみで再生した周波数特性(リスニングポジション)

・ 最初の測定はDEQXの補正がない状態、つまりシステムの裸の特性を測ります。

・ 低、中、高域にピークがあり、再生音にクセが生じていると思われます。

・ DEQXのスピーカー補正を有効にして再び測定したのが次のグラフです。


[図5] スピーカー補正を実施した場合のリスニングポジションでの周波数特性

・ スピーカー測定時のマイクの位置における周波数特性は、300Hzから22kHzの帯域内をDEQXがフラットに調整しています。

・ それが、リスニングポジションでは、150Hzから3kHzに向かって下降していますが、これはユニットの指向特性やスピーカーからの距離に伴う減衰の影響と考えられます。

・ また、300Hz以下の帯域で大きな山谷が生じているのは部屋の定在波の影響と考えられます。

・ 次に、この段階でメインの2Wayとサブウーファーの時間軸を一致させるための調整を行います。

・ 算定結果から、メインユニットの音がサブウーファーより14ms早くリスニングポジションに到達することが判り、これをDelay値としてセットしました。


[図6]サブウーファーとの時間差を調整する画面

・ これでシステムの基本設定は完了です。

・ 次は部屋の影響による特性の乱れを補正していきます。

・ 10個のパラメトリックEQで定在波を含めた全体の特性を極力滑らかにします。

・ 測定データーと逆のカーブを持つEQを作り、それを反映した結果を測定。このデーターを基に更にEQを調整して可能な限りフラット化していきます。

・ 納得できるまでこの操作を繰り返し、プロファイルの一つに保存します。

・ プロファイルには最大4個の好きな特性を保存することが可能です。


[図7] P1に標準設定として保存したリスニングポジションでの周波数特性

・ NY氏はクラシックのオーケストラなどを聴かれることが多いとのこと。

・ また、小音量で聴くことが多いと伺い、若干のラウドネス特性としました。

・ スピーカー補正のみの音(図5)も聴きたいとのご要望をP3にセットしました。

・ 残りのプロファイルにはご自身で楽しみながら設定してみるとの事でした。

・ ここまで行ってきた調整の結果を私自身が直接聴くことができないもどかしさはありますが、戴いた感想の中に「脳で換算することなく聴けるサウンドだ!」とのお話があり、リモート調整の実用性を改めて感じた次第です。

・ NYさん、リモート調整作業へのご協力、本当にありがとうございました。


・ DEQXはスピーカーと室内の音響特性を劇的に改善します。

・ 既製品のスピーカーシステムから、DIYを駆使したマルチアンプ方式まで。

・ DEQXで貴方もエンジョイオーディオ!
クリズラボ:栗原


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