HOME
DEQX 日本語
マニュアル 完成! ダウンロード頁へ
新製品 KL-AT-6D Pure Passive ATT Digital 時代の救世主
試聴レポート
注目! roon ready
roonってなに? 音のプラットフォーム
DEQX軽井沢試聴室 Photo 音楽と珈琲で一時を!
beyma Pleated Diaphragm Tweeter TPL-200/B
ベイマ
beyma:平面振動板ツィーター:TPL-200/B
★ クリズラボ / スペシャルリポート ★

■ 巨大な平面振動板の効果か、圧倒的に静かなのに圧倒的な音の存在感を示す
■ これまでも、ホーン、リボン、ドーム等々、各種のツィーターを試してきた
■ しかし20kHzまで再生できる大型ホーンによる歌手の実在感を超えなかった
■ そのTADのホーンシステムがついにツィーターを受け入れ、3Wayに深化した
■ 一言で言えば、コンプレッションホーン特有の歪みが拭い去れたイメージだ
■ ベルベットボイスがシルクボイスに昇華し、しかも、実在感はそのまま顕在
■ 業務用の無骨なユニットのどこにそんな魅力(実力)が潜んでいたのか ・・



< 様々なクロスで試聴。現在は5kHz(96dB/oct.)で使用中(ONマウスはSEASのドームユニット >


< システムに組み込んで試聴中のTPL-200/Bユニット >

初めて経験する“静かさ”と圧倒的な”存在感”の両立はなぜ可能なのか?

■ 試聴から測定へ

・ 仕事でTADの「EXCLUSIVE model2401twin」モニターを長年聴いてきた
・ このシステムのホーンは2kHz付近に大きなピーク(下図-03参照)がある
・ 2007年、そのTADのユニットで家庭用のスピーカーシステムを組み上げた

・ 2kHzのピークはDEQXが完全に制御して家庭用のHi-Fiスピーカーとなった
・ 350Hz以上の全帯域を解き放つホーンの魅力は歌手がそこに居る実在感だ
・ その後、2Wayの魅力を堪能しつつも3WAy化へのチャレンジを続けてきた


< 試聴してきた各種のツィーターユニット(一部) >

・ 最後に残ったseasのドーム型は弦に広がり感を追加するには最適だった
※ seas : MILLENNIUM T25CF002 E0011
・ しかしボーカルやソロ楽器中心の曲ではその実在感が確実に希薄となった
・ 2/3Wayを切り替えられる仕組みだったが圧倒的に2Wayが好ましかった
・ ツィーターが見えるため試聴された多くの方が3Wayだと思っていた(笑)

・ 先日、「興味があれば」とのことで評論家M氏からユニットが届けられた

・「渡りに船」早速設置してDEQXで4個のクロスオーバーをセットし試聴
・ 2k、3k、5k、7kH ・・・ 明瞭な違いがあり、ベストは5kHzに迷わず決定
・ ジャンルを超えた世界で、静かさと圧倒的な存在感の両立が確認できた
・ 14年目にして我がシステム(TAD)との「ベストパートナー」だと直感!

・ 聴いて良ければ全て良し・・なのだが、測定で見えてくるものは無いのか?
・ 3Way化して2ヶ月。改めてユニットの特性を測定した結果が下の図です


■ 測定結果(下の行選択でデーターが表示できます: 別画面で表示
(beyma:TPL-200 / seas:T25CF002 / TAD:4001)



■ 考察

・「静かさと存在感」の源が「歪みと指向性」にあるのではないか?
・ 歪みの測定は困難でも指向性はDEQXで多少の手間を掛ければ可能

・ 図-01、02、03が各ユニットの水平方向の指向性を調べた結果です
・ 8kHz付近で0°と45°のレベル差を見ると3機種とも6dB程度でした

・ 同様に、図-04、05、06が垂直方向の指向性です
・ seasは水平・垂直ともレベル差が同等(6dB)で、さすがドーム型です
・ これに対してbeymaは垂直方向では20dBものレベル差が生じています
・ 音圧で6dBは半分、20dBは1/10となり、聞こえないレベルです
※ スピーカーは通常-10dBまでが再生周波数範囲となります
・ 実はTADの垂直(図-06)も17dBの差がありbeymaに近い特性です
・ つまり、ツィーターもホーンと同様に上下には広がり過ぎない特性です
・ これは業務用のPAスピーカーに求められる重要な特性でもあります
※ 音を遠くまで均等にボケずに届けるための特性
・ 音が散らない、ボケない指向特性が「実在感」の源かもしれません

--------------------------------------

・ もう一つの「圧倒的な静かさ」の方は「歪み」と関係がありそうです
・ コンプレッションホーンは空気の直線性の影響で歪みを発生します
・ リボン型は音波を直接放射するので同様な歪みの発生はありません
※ TPL-200はハイルドライバーが原型のAir Motion Transformer(AMT)タイプです
・ beymaユニットの歪みに関する情報は残念ながらみつかりませんでした
・ そんな中、類似の製品に分かり易いデーターがありました(下図)

※ Alcons Audio社の資料より:リボンツィーターは同社の「Pro-ribbon RBN601」 - 同社HP

< コンプレッションホーンとリボンユニットにおけるインパルス応答の累積スペクトラム(参考資料) >
 ( 図の奥が起点で、手前に時間(2mS)、左右が周波数(1k〜20kHz)、高さがレベル(dB)です)


・ この図は信号が切れた瞬間から時間と共に音が減衰していく様子を見たものです
・ 一目瞭然、リボンドライバーの方が極めて綺麗に減衰しているのが判ります
・ コンプレッションドライバーは高域に特徴的な残響(歪み)成分があります
・ 確定的なことは言えませんが聴感上の「静けさ」と関係がありそうです

--------------------------------------

・ 業務用のPAスピーカーにも新しい時代(ユニット)が到来しているようです
・ 世界中のプロに使われる製品には品質とコストで圧倒的な優位性があります
・ これが家庭用のDIYシステムにも新たな風を吹き込んでくれるかもしれません
・ 今回はM氏のご厚意で入手した注目のユニットについて駆け足で見てきました
・ ひらめいた大胆な予測が当を得ているのかどうか、今後も検証を続けます


■ 追加実験(背面の音響処理による特性の改善)

 
[ プリーツ状の振動板で音波を放出するAMT(Air Motion Transformer)方式と透ける振動板 ]

・ 写真で判るようにこのユニットは振動板の前後に音を放射します

・ 背面の音はフェルト付きのBOXで吸収して前面の音波のみを利用しています

・ 今回は背面の吸音条件による特性の変化を調べてみました

 
[ フェルト2枚のオリジナル状態 ] [ 用意した追加用のエステルウール ]

 
[ フェルトの上にエステルウール ] [ 振動板の背面にフェルトを配置 ]



< フェルト + ウール + フェルトをバックキャビティにセット >

■ 測定結果(下の行選択でデーターが表示できます)




・ 振動板の背面をフェルト/ウール/フェルトの組み合わせで吸音した場合、
  図-04のように周波数特性の大幅なフラット化が実現されました。

・ 背面の空気抵抗が増える影響は検証する必要がありますが、1Wで101dBの
  音圧が出ますから家庭なら0.01Wでも大きすぎるほどの音になります。

・ ここは周波数特性のフラット化による音質の向上を優先したいと思います

・ 数ヶ月後の今、システムの3Way化には必須のアイテムとなりました
Copyright© 2006- Kurizz-Labo. All rights reserved.