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                  <2007年12月14日:三鷹市-T氏宅> 
        
 
(12月14日,井の頭公園の秋:午後1時頃撮影) 
懐かしい景色です.実は平成12年から15年までの3年間,井の頭公園から2分程のところに間借りして,朝5時半から6時半までこの道を毎朝ウォーキングしていました. 
えっ,DEQXのUser's Report の頁なのに何で「秋」なの,何でウォーキングなのか?ですって. 
実はこの道の先にその方の家があるのです.(うらやましい限りです) 
井の頭公園から歩いて1~2分の所にYT氏の家はありました. 
  
これがYT氏のシステムです. 
スピーカーはJBLのK2S5500と,サブウーファHB5000を導入されています. 
プリアンプはマークレビンソン,パワーアンプはゴールドムンドです. 
この日はDEQXをお持ちして,とりあえずは現状のシステムをそのまま使用するセッティングを行いました. 
構成としてはマークレビンソンの出力をDEQXのアナログ入力に入れ,DEQXの動作モードをSingle Amp+Stereo Sub woofer
としました.DEQXのフルレンジ出力をゴールドムンドに入れ,Sub Woofer用の出力をHB5000にステレオで接続します.(HB5000はそれ自身でモノ信号を作り出します.) 
  
YT氏は主にクラシックをこのシステムで聴かれているそうですが,車に乗った時にはロックを良く聴かれるとのこと.理由をお聞きすると「車なら安心して身体で感じる音量でロックを聴けるから」との事でした.ナルホド. 
DEQXを入れる前に音を聴かせていただきましたが,充実した低域の上に中高域が見事にバランスした癖のない音で,クラシックが見事に再生されていました.40Hz以下にセットされたサブウーファーからは地鳴りのような重低音が部屋全体を包み込み,音楽にリアリティを与えていました. 
私としては50~60年代のジャズを鳴らすならJBLというイメージを持っていましたが,K2当たりからはずいぶん万能選手になったJBLという感じがします. 
でも,これはYT氏のクラシック音楽への愛着とたゆまぬチューニングの賜とご推察申し上げます. 
ここで,持参したジャズボーカルを聴かせていただくと,YT氏が今回DEQXを導入するきっかけとなった定位の問題が顔を覗かせました.音像がややぼやけることと,定位が周波数によって微妙に移動することなどが確認できました. 
早速DEQXをセットし,パソコンにDEQXの調整ソフトをインストール.なぜか極めて順調に操作をなさるYT氏・・・それもそのはず,なんと業務用の様々なソフトを開発するエンジニア(プログラマー)を10年以上もなさっていたとの事.失礼いたしました. 
測定はスピーカーシステムを移動することが困難なため,通常よりやや近めのホーン軸上80㎝にマイクをセットして開始.得られた結果の特性を見比べて二人ともびっくり,そして納得です.1kHz以上の帯域で周波数特性は良く揃っているのですが,音圧レベル差が3~4dBほどあります. 
聴感上で中央に定位しないためパワーアンプで3dB程レベル補正をされていたそうですが,これが正解である事が測定結果からも見事に確認できました. 
測定を終えて逆補正フィルターをDEQXに送り込み,次はルーム測定です. 
音楽を聴くときにはいつもこうするのです.というYT氏が,ソファー前のテーブルを移動させてソファーに押しつけ,空いたスペースに木製の椅子をセットされました. 
なるほど,これで部屋の中央からやや後方の音響的に理想的な位置を確保されていたのですね.それにしてもせっかくのソファーに座らず,木の椅子にきちんと座って音楽に聴き入る氏の姿勢には音へのこだわりを見た感じがしました. 
この椅子の位置にマイクをセットしてルーム測定を行い,定在波の影響が最小となるようにEQをセットして全て測定と調整は全て完了です. 
  
早速音に聴き入るYT氏.・・・・・その評価は???? 
その前にCMです.(これって評判悪いようですね.スイマセン) 
 
  
吉祥寺から軽井沢まで(約180km)帰らなければなりませんので,早めにYT氏宅を後にしましたが,時は黄昏時.井の頭公園の美しい夕景が私を引き留め,懐かしさも手伝ってついつい池の周りを一周してしまいました. 
 
完.・・・・えっ,YT氏の感想はどうしたですって. 
 
実は,翌日(15日),YT氏からメールを頂きました. 
このメールに書かれていた氏のご評価をそのまま掲載させて頂きます. 
 
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      金曜日はわざわざ遠いところから来ていただき、どうもありがとうございました。 
      昨日、今日といろいろ聞いてみましたが、かなり音が改善されたのでビックリしてい るところです。 
      Before/Afterの改善度が小さいというコメントをいただきましたが(その場では私も 同感でした)、あらためてじっくり聞いてみたところかなり改善されていました。 
      一言では表現できないのですが、もともとあった「にじみ感」がかなり取れて、音楽 の実在感とダイナミズムは保持したまま(あるいは従来より増して)、透明度がいい 意味で増した感じです。 
      CDの音が見違えるようになりました。今年の初めよりオーディオをまた構築し始めたのですが、今回のDEQXの導入が音質改善のどうやら2度目のターニングポイント(ステップアップ)になったような気がし
ます(1度目はオーディオ専用の電源を引いたとき)。 
      DEQXを使ったこれからの展開が楽しみになりました。 
      今後とも、サポート等々、よろしくお願いいたします。 
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      との感想を頂きました. 
      昨日,お宅を後にする時,YT氏がお正月はこれで存分に楽しんで,その後はアンプを引っ張り出してきてS5500をBi Ampでドライブしてみます.とお話しされていましたが,・・・・メールの内容からすると以外に早く着手されるかもしれませんね.
<ここからは余談です> 
今回はYT氏がコーヒー通でもあるという誠に嬉しい出会でもありました.お邪魔して直ぐにポットに入ったコーヒーを頂きましたが,その時に持参されたポットがなんと我が家と同じPHILIPSのTHERMOSでした. 
抽出した珈琲をヒーター等で温めると,ものの数分で香りが全て飛んでしまいます.加熱をしないでそのまま保温してやることで30分や1時間は香りも味も保てます. 
このポットを選ばれたてと言うことは,かなりのコーヒー通とお見受けしました. 
「実は珈琲店を10年ほど経営していました」・・なんてことはありませんよね? 
 
      
      (我が家のコーヒー器具達)         (真空式保温式ポット) 
 
       
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