■ DEQXを導入され、ご了解頂いた方々のシステムと試聴リポートを掲載させて頂きました.
■ また、デモなどでDEQXの音を聴いて頂いた方々の感想をそのまま掲載させて頂きました.



2014年4月:埼玉のKS氏宅でDEQXの再調整

(2014年4月29日掲載)

■ 2013年5月、User's ReportのNo.32に登場して頂いた埼玉のKS氏。

■ SPシステムの改修が完了し、改めてDEQXの再調整を依頼されました。

 
            < 現在のSPシステムと、1年前(オン-マウス)のシステム>

■ 現代的な録音にも対応出来る新型SPシステムに変貌。

■ 持てる予算の半分以上をスピーカーに投入するのがクリズラボのお薦め方式。

■ KS氏のシステムはこれに近いのではと推察致します。

■ 350Lの密閉箱が土台を支える新システムのサウンドや如何に!


   
User’s Report No32でお世話になりました、埼玉県のKSです。

先日は遠方より再調整にお越し頂き、有難うございました。

DEQXを購入して初回調整をして頂いてから1年が過ぎました。

前回はDEQXでの測定結果から自作のパワーアンプが原因と思われるドライバーユニット(ミッドハイとツイーター)の不具合を発見され、丁寧に説明して頂きました。

それにもかかわらず、ダメージを受けたユニットのコンディションをDEQXの設定でカバーし、素晴らしいサウンドを引き出して頂きました。

一連の作業が終わった後で現状のシステムの改善すべき項目についてご教授を頂き、それらを一年がかりで順次実施してきました。

一年前からの大きな変更点は、

  ※ 低域のフロントロードホーン型BOXを完全密閉箱に変更
  ※ ウーファーユニットをALE製に変更
  ※ ミッドハイ用のホーンを木製のものに変更
  ※ ツィータードライバーの振動板変更とユニットの再調整

  などです。

改めて現状の使用機器をご紹介します。

   
       < SPシステム-L側 >             < SPシステム-R側 >


◆ スピーカーシステム
  ウーファー:ME-4000N+Woody&Allen製350L密閉型エンクロージャー
  ミッドロー:ALE製7550DEP+EX-150M
  ミッドハイ:ALE製4550DEP(ベリリウム)
                 + Woody&Allen製200mmホーン(カリン材)
  ツイーター:ALE製1750DE(ベリリウム)


   
    <RCD-84/HDP-4/DAC>       <EPM-3inv×6/EPM-30inv×2

◆ プリアンプ/プロセッサー/チャンデバ
   DEQX:HDP-4
   ラステーム:RCD-84(ミッドハイ、ツイーター用チャンデバ)

◆ DAC(FIDELIX製)
   CAPRICE×2台(ラステーム:RCD-84からのD/A変換用)
◆ パワーアンプ(エルサウンド製)
   ウーハー用:EPM-30inv×2台
   ミッドロー、ミッドハイ、ツイーター用:EPM-3inv×6台


◆ 
音源
 メイン
   MAC PRO 2009クアドコア(出川式DC140V電源)
   D/Dコン:エレクトロアート製、外部クロック導入、出川式電源
 サブシステム
   QA550(出川式電源)
   OPPO BDP-93 D-CLOCK、電源部改造(出川式DC140V電源)
◆ プロジェクター
   EPSON EH-TW-4500(出川式DC140V電源)

前回のシステムから一年を掛けてドライバーの修理や振動板の変更を行ってきました。

そして、エールのドライバーは修理後にオーディオ仲間のMさんに、ウーファー部分は同じく同好の士のKさんに周波数特性の測定と調整をして頂きました。

そして、その後しばらくの間は自分で再調整をした状態で聴いていました。
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二度目となる今回のDEQX調整ではたくさんの方から見学の希望を頂きました。

そのこともあって栗原さんは早めに出発されて早めに到着してしまい、近所の喫茶店で時間を潰されていたとか、お気遣い有難うございました(^^)

せっかくですので見学に来られた方々をブログのURLとともにご紹介します。

 
HDP-4をソーラー電源で駆動している千葉県のNSさん(User’s Report No17に登場)
  milonさん     ゴンザエモンさん    さくどう親父さん    ケンさん  Tさん
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予定より30分早い午前10時半、DEQXによる測定が始まりました。

今回は高域用のチャンデバをパスしてユニットの裸特性を測定するなど、入念に4WAYユニットの全てを時間をかけて測定して頂きました。

その結果、エールユニットに若干の問題(音圧差)があることが判りました。

また、ウーハーの50Hz以下の特性に左右で違いがあることも判りショックでした。

昨日まで聴いていた感じでは左右の違いを感じていなかったのですが・・・・

最終的なクロスオーバーは私が調整前に使っていた、200Hz、1500Hz、8000Hがベストだと言われてそのまま採用となりました。

ウーハーの左右の特性差は上手にリカバリーするデータを作成して頂きましたが、こうして完成したデーターをDEQXに送った瞬間にトラブルが発生しました。

PCのデーターをDEQXが受け取ってくれないとのことでした。

幸いにも当日は栗原さんが別件で車に積んでいたHDP-4に交換してデータを転送し、無事に音出しができてホっとした瞬間でした(^^)

データーの転送が終わり、室内の音響特性を測定して定在波の補正とマニュアルEQの設定が終わるとDEQXの調整が完了です。

そして、いよいよ設定が終わったDEQXから音が出始めました。

栗原さんが調整される前までは自分でアライメントと位相調整を行い、昨日までは特に不満なく聴けていたのですが、やはりプロによる調整は2味も3味も違いました。

そして、マルチアンプシステムの調整が不完全な場合、フルレンジ一発の方が確実に良い音が聴けると思っています。

しかし、今回の調整で4つのユニットがまるで1つになり、絶妙なバランスのサウンドに変身。

フルレンジ一発では味わえないレンジの広さと、濃密な情報が伝わってくる気がします。

更に特徴的な出来事としては、今まで思い通りに鳴らなくて苦労していた音源が嘘みたいに鳴ってくれるのですから、まさにDEQX+栗原さん様々です♪

巷で「名盤」と呼ばれる音源が自分の装置ではちゃんと鳴ってくれず、いったい何処が名盤なの?と感じていらっしゃる方や、システムの調整に困っている方には自信を持ってDEQXをオススメします。

今回も自分のシステムの能力を栗原さんに引き出して頂き、改めて機材の持つ実力を確認できた気がします。

不具合のため当日持ち帰られたHDP-4はファームウェアを再インストールした後、迅速にご返送頂き、早速自分のシステムに組み込んで試聴した事は言うまでもありません。

ところで、HDP-4は標準仕様がリニア電源ですので元からクリーンな電源で楽しむことが出来ますが、自分流のこだわりで他の機器と同様に出川式電源を導入しています。

予定していたソーラー電源との聞き比べは出来ませんでしたが、私的には十二分に満足な音が出てくれています。

さらに、調整の最後には今回も栗原さんに映画専用のポジションを作って頂きました。

映画サウンド専用の設定で新生バットマンシリーズの2作目「ダークナイト」を再生してみると映画独特なセリフの質感と共に、低域の暗騒音の表現が特に素晴らしく、エールのウーハー+Woody製の350L密閉エンクロージャーから出てくる風のような圧倒的な低音は視聴された皆様も大変驚かれていました。・・・・
ヤッタね!

あれから一年、改良した新しいラインナップの機材をDEQXでチューニングした結果は、音楽から映画まで楽しめる素晴らしいシステムに生まれ変わりました。

今後も更に上質な再生音を目指してDACの追加やスピーカーユニットのグレードアップをして行きたいと思っています。その節はまた再調整をお願いします。

最後になりましたが、あらためて栗原さんに感謝申し上げます。

                                            埼玉のKSより

   

■ 測定して設定を終えた補正データーをPCからDEQXに送る際にエラーが発生し、試聴会のための貴重な時間を費やしてしまったことをお詫び申し上げます。

■ トラブルの原因はまだ判りませんが、長尺のホーンなどによるユニット間の距離差が大きい(1m以上)スピーカーシステムで、しかも大きな特性の補正が必要な場合などで発生する確率が高くなるような実感があります。

■ いずれにしてもDEQX社と情報を共有しながら原因の究明と対策を講じて行きたいと思います。
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                <フロントロード型の低音用BOX>

■ 前回調整時の低音用フロントロード型バスレフBOX(写真)はウーファーの振動板の位置と中高域のドライバーの振動板の位置を揃える効果や、超低域(概ね50~60Hz以下)をカットしながら中域(数百Hz)の能率を稼いで音を遠くまで飛ばす必要があるPA用として設計されました

■ 家庭でのHi-Fi再生を目指しているKS氏のシステムとしてはワイドレンジな高域ユニットの構成に対して最低域の伸びが不足すると判断して大型密閉箱への変更を提案させて頂きました。

■ 振動板の位置合わせについてもミッドローのホーンが1m近い音道を持っているため、フロントロード型のウーファーBOXを使用しても振動板の位置とは大きく異なり、その効果は発揮されません。

■ 物理的に振動板の位置を合わせることが困難なら「オールホーン」という形式上の魅力よりも、位相(位置)合わせはDEQXに任せて実質的なクォリティを確保した方が得策だと考えてのご提案でした。
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■ 今年の3月初旬、新たなシステムが完成したので再調整をして欲しいとのメールが入りました。

 
    <350リットルの密閉箱と横型配置に変更された新たなスピーカーシステムが完成>

■ 添付された写真を見ると以外に小さく見えますが、なんと内容積350㍑とのこと。万全です。

■ この新たなシステムに私自身が胸をときめかせながら当日を迎えました。

■ 結果はレポートの通りですが、前回はどんなに頑張っても映画用の音が完成出来ませんでした。

■ それが今回は映画専用に設定したポジションではなんと18Hzまでフラットに再生出来ます。

■ この威力は凄まじいもので、目を閉じると(映像が見えませんが(笑))まるで本格的な映画館以上のリアリティがあります。

■ また、音楽再生時には文字通り20Hz~20kHzまで余裕で再生出来るシステムになりました。

■ 長尺ホーンによる時間遅延も含めて全てのユニットの位相が揃い、周波数特性が整い、群遅延やステップ応答特性も改善されて全体がフルレンジユニットのように鳴ったことはDEQX調整の醍醐味でもありました。

■ KSさんの努力に乾杯です。ありがとうございました。

                    Kurizz-Labo店主:栗原

   

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