■ DEQXを導入され、ご了解頂いた方々のシステムと試聴リポートを掲載させて頂きました.
■ また、デモなどでDEQXの音を聴いて頂いた方々の感想をそのまま掲載させて頂きました.



最新情報2013年5月18日:埼玉県KS氏のHDP-4導入記

(2013年5月25日掲載)

■ オールホーンによる4WayシステムにDEQXのHDP-4が入りました。

 

          < ALTEC 515-16GとALE音響製ユニットの4Wyaシステム >

 
                < HDP-4導入時のシステム構成案 >

■ 4月中旬、DEQXを2台使った4Wayシステムの可能性についてご質問を頂きました。
■ 既にチャンネルデバイダーをご使用中とのことで、とりあえずは上記のシステムを提案し、5月18日、DEQX導入に伴う初回調整を実施しました。

■ 一週間後にはシステムの問題点や今後の課題も含めてのリポートを頂きました。

   
KS氏のレポートです。
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HDP-4を導入したきっかけは、日頃からお世話になっているオーディオ仲間のオフ会を通してのことでした。

具体的にはクリズラボのホームページにあるUser’s Report(No.17)に登場されたNSさんのお宅でDEQX導入後の音を2回程聴かせて頂いたことからです。

スピーカーはテクニクス(Technics)のSB-MX100Dという小型の2Wayでした。

DEQX導入前の音は聴いていないので判りませんが、出てきた音はコンパクトな外観からは想像も出来ないスケール感と、豊かに伸びた低音、そして普通なら位相が合わないことで生じる違和感が全くありませんでした。

ここで、改めて私のシステムをご紹介します。
  スピーカーシステムは、
● ウーファー:ALTEC515-16G+ALTEC816エンクロージャー(レプリカ)×2
● ミッドロー:エール音響 7550DEP
● ミッドハイ:エール音響 4550DEP(ベリリウム振動板)
● ツイーター:エール音響 1750DE
  
パワーアンプ(今回新設)は、
● ウーファー用:エルサウンド製 EPM-30inv
● 上記以外のホーン用:エルサウンド製 EPM-3inv
  
プリアンプ/プロセッサー/チャンデバイダーが、
● DEQX社のHDP-4とラステームのRCD-84(Mid-HighとHighの分割)
  
そして、音源は
● SD TRANS384とQA550
となっています。

今回のシステムにする前には金田式のパワーアンプやプリも使っていました。

金田式64Wのパワーアンプで駆動するウーファーはとても良い感じでしたが、エールの超高能率ユニットとの組み合わせではアンプの残留ノイズが聞こえてしまい、悩みどころでした・・・

また、これまで使用してきたチャンネルデバイダー(DBXやラステームの製品)ではどのように調整しても最終的に違和感が残り、楽しく聴ける曲は非常に限られていました。

そこで、今回はDEQXの導入を機に大掛かりな機材の入れ替えを実施しましたが、これには前記のNSさんを始め、多くのオーディオ仲間に助言を頂いて準備を進めました。

調整の当日はそのNSさんや、ALTECのA5をベースにしたシステムで素晴らしい音を出されている、Tさん(オフ会の先輩)にも参加して頂き、セッティングが始まりました。

まずDEQX導入前の音を聴いて貰い、その後、いよいよ各ユニットの測定からスタートです。

 
                < 4Way-5Unitのスピーカーシステム >

しかし、作業開始早々DEQXからDACへ信号の受け渡しなどで若干てこずり(私の準備不十分が大きな原因です)ましたが、何とか測定作業が開始されました。

その結果、ウーファーとミッドローについては非常に良い特性であることが判り安心しました。

       
           
< Low(青)と、Mid-Low(ピンク)レンジ用ユニットの特性 >

栗原さんからも、Midレンジの特性は極めて優秀と評価されました。

       
              < Mid-Lowレンジ用ユニットとホーンの一部 >

しかし!、ミッドハイとツイーターは再生帯域が非常に狭いことが判明してしまいました・・・

       
           
< Mid-High(緑)と、High(赤)レンジ用ユニットの特性 >

この測定結果と実際の音について栗原さんから分かり易く説明して頂いたことで、今までは何をしてもバランスが取れない理由が納得できました。

その原因は、ミッドハイ用ユニットの高域が3kHz程度までしか仕事をしていないこと、そして、ツイーターは9kHzから立ち上がりますが、10kHz以上で大きく落ち込んでしまうことです。

この時点では私としてもどうしたら良いのか、分からなくなってしまいました・・・

ところが、ここはさすがと言うべきか、「栗原さん+DEQX」がユニットの弱点を克服し、とりあえず問題のないレベルにまで調整してしまったではありませんか(笑)

 
         < HDP-4の下にチャンネルデバイダー、上にパワーアンプが6台 >

エールのユニットが大好きな私としては、大いに助かり救われた思いです。

ユニットの特性を補正し、位相が揃ったことで、今まではバラバラに好き勝手に鳴っていた状態が見事に変身。スピーカーシステム全体が整った音になりました。

しかし、この「整った音」の感じを文書にするのはとても難しく、実際に音を聴かないと理解できないものかもしれません。

調整された栗原さん自身も、そして立ち会われたNSさんやTさんも、この変化には驚かれていましたが、なんと言っても一番驚いたのはもちろん私自身です。

クリズラボのHPに「10時間で10年間を取り戻す」とありますが、統一感のない音の原因が特定出来ない状態のままだったら、10年以上、いや、一生掛かっても取り戻すことが出来なかったと思います。

 
                < 調整を完了したシステムの全景 >

今回の測定でミッドハイとツイーターに問題があると解ったので早速メーカーさんに連絡して特性を整えることが出来ないか相談したところ、可能性ありとの返事を頂きました。

栗原さんからもユニットの調整を強く勧められていましたので近日中に実施し、その後にもう一度DEQXの調整をして頂くことにしました。

エール音響さんのユニットに惚れ込んだ私としては、浮気をせず、しっかりした基本特性に仕上げて頂いた上で、DEQXの補正効果による位相がピタリと合った音を聴けるのが今から楽しみです。

そして、ユニットの改修とその後の調整結果についても後日に追加のレポートをお願いされていますので、第一回目の試聴記はこの辺で終わりにしたいと思います。

                                           埼玉のKSより。

   

■ お忙しい中、早速のレポートをありがとうございました。
■ HDP-4を利用した4Wayシステムの構築は初めてでした。
■ 高域用のデバイダーにHDP-4のデジタル出力を接続することが出来るなど、システムとしては好ましい状況でしたが、結果的にはこのデバイダーに接続された2本の高域ユニットに多少の問題があり、その原因究明に時間を取られてしまいました。
■ 10時半過ぎに到着して直ぐに作業を開始しましたが、最初の仕事であるユニットの測定を終えたときには既に昼食時間となってしまいました。
■ その昼食に豆腐を使ったKSさん手作りの「冷やしうどん(?)」が登場。
■ 手作り料理や、珈琲などの味にもこだわりのあるKSさんでした。

■ 高域ユニットの調整が完了したらもう一度伺います。
■ ありがとうございました。

                    Kurizz-Labo店主:栗原

   

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