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No. ユーザー DEQXの導入機種とシステムの特長 掲載時期
98 千葉県 HO氏 HDP-5 / FOCAL GRANDE UTOPIA / 2Wayマルチアンプ駆動 2018年 1月

< シアター兼オーディオルーム:大きなアンプが小さく見えます。スピーカー位置の天井は二階まで吹き抜け >


< 再生システムの系統図 >

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■ 感 想 文
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・ HDP5を導入しました。

・ DEQXを知ったきっかけは六本木の行きつけのレストランで最近知り合ったオーディオファイルからのご推薦でした。

・ ちなみに、この店のシェフもオーディオマニアで、以前ステレオサウンド誌の表彰式に利用されていた老舗のフレンチ
レストランです。昔からの読者諸兄はご存知かもしれません。

・電話でさっそく栗原さんにコンタクトしてみたら、なんとも気さくな方でさっそく自宅でのデモを依頼しました。


< HALCROのプリアンプとDEQX HDP-5 >       < Jeff Rowlandのアンプ (下が電源、上がアンプ)>

・ 実は僕自身、以前からの測定マニアです。

・ 古くはテクニクスや日本オーディオの周波数特性測定器、PCのスペアナ、本格的なオーディオアナライザー、等々

・ オーディオ機器では、TacT Audioの校正機能付きアンプやアキュフェーズの歴代グライコをはじめ、AVアンプ付属
の音響校正機能(特にパイオニアはトリノフと同等機能です)を常に試しています。

・ DEQXのデモをして貰う直前にはトリノフ(フランスの音場補正機器)も自宅で経験しています。

・ しかし、実はこうした機器を恒久的に導入することには疑問もありました。

・ 耳元位置の特性だけを測定して、その音をひたすら校正するやり方が気になったのです。

・ これではSP(スピーカー)本来の特性は問われないことになります。

・ 校正結果には必ず部屋の特性が上乗せされるため、計算通りにはならないと思います。

・ 破れ鍋のSP(笑)でも試聴位置で無理にフラットにするため、校正量が無駄に大きくなる可能性があります。

・ SPが持っている本来の特性=性能を生かした音が部屋の音響特性を通じて再生されることが重要です。

・ そのためにはまずSPの特性を理想化してから部屋をチューニングすることです。

・ そして耳元(聴取位置)での特性が悪いのであればその分だけを補正すべきと僕は考えています。

・ 自称測定マニアとしてはこの辺りを事前に調べてみました。

・ DEQXはまずSP単体の測定を行い、その結果を認識して校正し、補正します。

・ さらに部屋を通過した音を測定してオーバオールでの補正を行っています。

・ このやり方(思想)は多いに賛同できます。



< 床に直置きされた高価な再生機器 >          < 測定中の画面に見入るHO氏(正面) >

・ SPの機種を選択して特性をデフォルト値でインプットする製品はありますが、現場で実際に測定する機器は私が
知る限りDEQXだけだと思います。

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・ 一方でSP単体の測定をしなければならないことは導入時にそれなりの手間となります。

・ これは、面倒という意味では欠点かもしれません。しかし、良い音のためには行うべきと考えます。

・ デモの時はSPを動かさずに測定をしました。

・ しかし、導入時にはわざわざ部屋の中央付近まで移動し、SP近傍には何も無い(もちろん床はありますが、
それすら毛布で影響を抑えて)正確に測定を行いました。

・ この結果、より正確な特性も知ることができ、とても有意義な測定となりました。

・ しかし、巨大かつ重量級のSPですので大変です。

・ 栗原さんが 「ではSPを移動します」、と言われたときは(え、まじ!、エッー、大変なんですけど ・・・・・ 本気?)
と思いましたが、せっかくの機会なので意を決して実行しました。

・ やってみると意外にスムーズに移動出来たこともあり、良かったと心から思いました。
(移動や再度の設置、ありがとうございました!!)


< 威容を誇る FOCAL GRAND UTOPIA >          < GRAND UTOPIAの高域側ユニット >

・ 測定はローとハイを分けて2Wayのバイアンプ構成で行いました。

・ 理由は2つあります。

・ 元々メーカー推奨のバイアンプ駆動をしていましたがDEQXのアナログ出力は帯域毎に1系統しか持っていません。

・ そこで、出力を分割する本格的なマルチアンプ方式(2Way)にする方が得策と判断しました。

・ この結果、デモの時とは比較にならない精度で測定できたはずです。

・ そして、今回改めてSP自体の特性を確認できたことや、結果を反映した補正量が思っていたより小さくて済み、
ホッとしました。

・ ただし、その小さな補正量にもかかわらず音の変化は大変大きなものになったと感じています。

・ これは周波数特性以外での改善効果も大きいのではと感じています。

・ 素晴らしい特性。素晴らしい音。

・ 既に20年も付き合ってきたFOCALですが改めて聴き惚れています。


< 氏のこだわり-その1、天井の音響処理 >        < 氏のこだわり-その2、SP間背面の音響処理 >

・ 音の傾向は、トリノフもアキュフェーズもパイオニアも、そしてDEQXも、おおざっぱには似た方向に変化します。

・ しかし、それらは設定した時の音量に関しての結果であり、それに対してDEQXは音量を変化させた時にも良さが
発揮されます。

・ このことからも、SPの特性を知らない、つまりSP自体の測定も補正もしないで勝手に過大な領域で校正してしまう
機器については問題ありと感じています。

・ とはいえ、この種の機器による測定や補正は基本的に音量とは無関係です。

・ おのずと異なるプログラムソースの特性や再生する音量など、気分に応じていくつかの補正特性が欲しい。

・ いわゆるラウドネスコンペンセータ的なものを加味したいところですが、幸いにもDEQXには4つの異なるプロファイル
(設定)をいつでも切り替えられる機能があります。

・ 今後は自分で、ラウドネスやトーンコントロールのような設定も試してみたいと思っています。

・ また、今はアナログプリの出力をDEQXに入れていますが、デジタル信号を直接DEQXに入れることができるので、
どちらが良いかも試してみたいところです。

・ TOSLINKでは24/96に限定されるのが少々残念ではありますが。(※1)

・ 更に、DEQXはデジタル出力もマルチアンプ対応なので、今回のシステムで言えば外部にDACを2セット用意
して、デジタル領域だけをDEQXに受け持たせることもできそうです。

・ このような発展的な楽しみもあり、今後、どんどんいじくり倒してみたいと思っています。

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・ 最後になりましたが、デモの時も今回も美味しいコーヒー豆(マンデリン)もいただきました。

・ 実はこちらもDEQXに負けず劣らず魅力的なものでした。

・ 元来は紅茶党の私ですが、初めてコーヒーが美味しいと思いました。

・ この珈琲豆のことも含めて、今回はありがとうございました。
千葉県のHOより


 ※1:現行機種のデジタル入力について(Kurizz-Labo)

  ・ Digital 1[光:TOSLINK]------------ Max.24bit/ 96kHz(※2)
  ・ Digital 2[S/PDIF:BNC]------------ Max.24bit/192kHz
  ・ Digital 3[S/PDIF:RCA]------------ Max.24bit/192kHz
  ・ Digital 4[AES/EBU:XLR]---------- Max.24bit/192kHz
  ・ Digital 5[USB Audio(※3)]------- Max.24bit/192kHz

     ※2:96KHzはTOSLINKの規格による制限
     ※3:Asynchronous USB Audio Class 2


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◆ 測定結果について(Kurizz-Labo)


< SP測定の結果:Tw正面、距離1mで測定。低域の充実度と中高域のフラットネスが見事 >

  • sample imagesample image
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  • sample imagesample image
< 聴取位置での周波数特性 >
補正なし 補正あり-1 補正あり-2


◆ ルームEQによる200Hz以下の改善が全帯域の音質改善に絶大な効果を発揮した例だと思います。

◆ 高域になだらかな下降特性(補正あり-2)を加えると200Hzから2kHzの中域でも大きな改善がありました。

◆ 聴取レベルによる音質の変化は人間の聴覚特性が大きく影響しています。

◆ DEQXのプロファイル機能を使ってラウドネスコントロールを実現するというHO氏の試みに期待します。

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 ・ 年末年始のお忙しい中、貴重な感想文をお寄せ頂きありがとうございました。

 ・ 「珈琲が美味しかったのでDEQXを購入します」 ・・・・・ 初めててした(笑)!

 ・ 遮音と音響対策が充実したリスニングルームはやはり基本だと感じました。

 ・ ありがとうございました。
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