■ DEQXを導入され、ご了解頂いた方々のシステムと試聴リポートを掲載させて頂きました.
■ また、デモなどでDEQXの音を聴いて頂いた方々の感想をそのまま掲載させて頂きました.



2012年9月1日:山梨県笛吹市のMT氏・最新事情!

(2012年9月3日掲載)

■ ちょうど1年前、当ページの[No.10]にご登場頂いた山梨県のMT氏。
■ 前回は、LCネットワークを取り去ったB&Wの803DHDP-3でドライブしました。
■ 今回は、LCネットワークを取り去ったB&Wの
802DHDP-4でドライブします。

  
         <外側がピュアオーディオ用の802D、内側はA/V用となった803D>

レポートをご紹介する前に、製品の改造に対するクリズラボの考え方を述べてみます。
・ 多くの製品はメーカーの膨大なノウハウが注ぎ込まれた結果生まれたものであり、その一部を変更することでオリジナルより良い結果を得ることは至難の業であり、大きな冒険でもあります。
・ 変更や改造を行えばメーカー保証もなくなり、下取りやオークションの価値も下がります。
・ 製品の改造はそうしたリスクを取ってもなおかつ良い結果を得たい方の最終的な手段として、所有者の責任に於いて実施することが求められます。

・ しかし、趣味の世界では、リスクを考えるあまりに、たとえ不満があってもそのまま使い続けることには大きな意味がないのも確かです。
・ 特にオーディオの世界ではそれによって生命の危険に至るような事はほとんどありません。
 (注:真空管アンプなどで1,000Vの高圧電源を扱うような場合はこの限りではありません。)
リスクを取っても実行することはチャレンジ精神そのものだと思います。

スピーカーシステムの改造について
・ スピーカーシステムについてもリスクの考え方や心構えは同じですが、アンプやCDプレーヤーなどと違って、機器構成が単純な分だけ改造や変更が容易であり、やり方によっては大きな効果も期待も出来るコンポーネントだと思います。
・ スピーカーシステムは極論すれば、ユニットとボックスとネットワークで構成されます。
・ どの部分を変更しても良否は別にして、オリジナルとはかなり異なる結果が出るはずです。
・ 電源やライン、スピーカー用ケーブルの交換よりも間違いなく大きな変化があります。
・ ケーブルの交換にはリスクが伴わないので、手軽な点だけは魅力ですが・・・・・

・ 現在主流となっているスピーカーシステムの多くはLCネットワークを使用しています。
・ そして、このLCネットワーク込みで音が作り込まれて製品となり、販売されています。
・ しかし、実はこのLCネットワークが再生音質に与える影響は少なくないのです。
・ 1台のパワーアンプで2Way以上のシステムをドライブするにはネットワークが必須です。
・ LCネットワークは多くのコイルやコンデンサーで構成されています。

 
           <置き台内部のネットワークをバイパスした状態の802D>

・ 上の写真で一番大きなコイルは低音用ユニットからの高域をカットするためのものです。
・ このコイルはパワーアンプとスピーカーユニットの間に入ってその役割を果たしています。
・ つまり、パワーアンプはこれらのコイルやコンデンサーをドライブしていることになります。
・ せっかく極太のケーブルで接続しても、信号は長い銅線(コイル)を通ってユニットに伝わります。
・ アンプはLCネットワークが負荷となるため、必要以上の安定性とパワーが求められます。
・ こうしたことから、スピーカーシステムにおけるLCネットワークは「必要悪」だとも言えます。

・ このLCネットワークを使用せずに、複数台のパワーアンプを用意してそれぞれのスピーカーユニットをダイレクトにドライブする方法がマルチアンプ方式です。
・ マルチアンプ方式にもLCネットワークと同様の機能、つまり、各スピーカーユニットに必要な帯域に分割する仕組みが必要です。
・ これを行うのがチャンネルデバイダーの仕事で、パワーアンプの前で帯域を分割します。
・ この結果、パワーアンプはユニットに必要な帯域のみを増幅すればよく、動作が楽になります。

 
      <DEQXのチャンネルデバイダー機能を利用した3Wayマルチアンプシステム>

前置きが長くなりましたが、今回のレポートは上記の説明を地で行く例となります。

■ B&Wの802Dのネットワークをバイパスする改造を写真でご覧戴きます。
    
     <置き台兼ネットワーク部分>         <ネットワークをバイパスしたところ>

    
    <ついでに足を交換。右がオリジナル>    <新たに砲金を加工してスパイクを製作>

    
     <製作したスパイクを付けたところ>      <端子を1組増やして3Wayに対応>

  
            <DEQX HDP-4と、3台のパワーアンプ(Kurizz-Labo製)>

・ 無事に調整を終えて帰宅すると既に嬉しいメールが届いていました。

   
本日は、有り難うございました。

本当に凄く鳴り響いています。

鳴っていいるだけでなく鳴り響いているのです。

バランスの良さは当然としても、803Dでは感じなかった音の余韻がここまで出るとは驚きです。

少し悩みましたが、思い切ってネットワークを外して本当に良かったと思います。

ここまでの音を手に入れる可能性があることを知らなければもったいないです。

<翌日、BB-5のネットワークを外したDEQXユーザーのFさんからも感想を頂きました。>

こんばんは。

昨日の音は良かったですね

B&W社のSPユニットの性能、そして反射音対策に拘ったエンクロージャー。

これに、吟味された素材を調理するDEQXが揃えば当然の結果だとも感じました。


   

 MTさん、BB-5のFさん、Fururuさん、HDP-4を導入されたHanaさん、ありがとうございました。
 既製品を改造するのはかなりの勇気が必要です。
 まして100万円を超えるような製品となればなおさらです。
 実施するには緻密な戦略が必要です。
 でも、大きな可能性が待っていることも確かです。
 勇気を持ってチャレンジするところに女神は微笑むかもしれませんね。


   

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