■ DEQXを導入され、ご了解頂いた方々のシステムと試聴リポートを掲載させて頂きました.
■ また、デモなどでDEQXの音を聴いて頂いた方々の感想をそのまま掲載させて頂きました.



最新情報2012年3月16日:軽井沢町のKT氏がDEQX導入!

(2012年3月25日掲載)

・ クリズラボから車で3分。軽井沢町在住のKT氏宅にDEQXが入りました。

 
   <導入された一週間後には専用の棚が設置され、安住の地を得たHDP-EXPRESS>

・ しかし、ここに至る道は決して平坦なものではありませんでした。
・ 書くも涙、語るも涙の物語です。でも、最終的にはKT氏から、
 ホームページに書いてある、「10年間を10時間で取り戻します。」は本当でしたね。
 と言われて、考えて見たら確かに延べ5日間(実質10時間)を要していました。

 
                   <完成したKT氏のSystem>

・ 1月の中頃、ご夫妻でクリズラボに来られて、DEQXを試聴されました。
・ その数日後、今度は私がKT氏宅を訪ねてシステムを聴かせて頂きました。
・ 新築に合わせて設計されたという空間にやや戸惑いを覚えましたが・・・・
・ 1月末、DEQXを持ち込んでデモをさせて頂きましたが、・・・・・ 完敗でした。
・ DEQXをONにすると定位が崩れます。そんなはずはない。でも現実でした。
・ 初めての経験に逆にファイトが沸いてきました。やはり、そんなはずはない!と。
・ 最終的にDEQXを導入され、翌日には詳細なレポートを頂きました。
・ KT氏とDEQXの出会いを氏のレポートで辿ってみたいと思います。

   
・ レポートには導入までの経緯も記されていますので、そのまま掲載させて頂きます。


はじめに

40数年前、STAXの試聴室で聴いたコンデンサー型の平板スピーカーは、弦やボーカルの音がそれまでのどのスピーカーとも違い、心に響いてきました。

この音が忘れられず、数年前にやっと手に入れたのが、QUAD社の最新型ESLです。

完成されたコンデンサーユニットを4枚使用したESL-2805はそれまでのものより遙かに筐体が強化されているとのことでしたが、我が家に設置して音を出すと、低音は確かに威勢が良いものの、Violinは図体が大きくなり、きつさも感じました。

少しでもきつさを和らげようと、同じQUADのプリに内蔵されているトーンコントロールで高域を低下させると、低域が持ち上がってしまいます。(ターンオーバー/ロールオフタイプ)

そんな状態の月日が何年か過ぎたある日、町のトレーニングジムで1年以上も一緒に運動をしてきた栗原さんが、DEQXというオーディオ機器を扱っていると知り、(DEQXという製品は何年か前にオーディオ誌で見て知ってはいましたが・・)しかも同じ町内、車で3分。行くしかないと、早速出掛けていってDEQXを聴かせて貰いました。

教えて貰ったリモコンでDEQXの効果をON/OFFします。ONにすると、弦やボーカルがスッと立つ細身の音像に変化し、ざわつきのない静かさで音の世界に引きこまれるような感じでした。

もうだめです。この音を我が家にも取り入れたい。その思いが日増しに高まります。

とりあえずご近所でもあり、早速、翌週にはQUADのシステムを聴いて貰いました。

そして1週間後。実際にDEQXを我が家のシステムに入れてのデモとなりました。

初戦敗退

今までの音はESLの後ろのスペースの特殊な形状のせいで低音が溜まる傾向があり、これが問題
らしい。それならDEQXで山をおさえ込めば治るかな、と期待してデモをお願いしたが、結果は音像が大きいままで、音の静かさも加わらない。

強打者ノDEQXモ、球ノ出ドコロガ違ウESLニハ、手モ足モ出ナイノカ?
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敗者復活1回戦

数日後、栗原さんからメールが入り、「設置場所に問題があると思われるので、とりあえずの対策としてスピーカーの後ろに布団を置いてみたらとどうだろうか?」という話がありました。

家人には不評を買いましたが、音のためには負けられません。そして・・・・

 
           < まさか、布団で効果が出るとは思ってもみなかった >

しばらくすると布団なしでは聴けなくなってしまいました。家人は布団を出しっぱなしにしているのが気に入らない様子なので、栗原さんに適当な吸音材を教えて頂き、早速購入して布団を片付けることにしました。

同2回戦

吸音材の効果はすごいものがありました。歌手が一気にスマートにくなり、コントラバスの音程が判るるようになりました。Violinの音にも静かさが加わり、良い感じで鳴りはじめました。

DEQXを入れなくてもクリズラボの音に近いものが出てきた・・・(まずい!_K_Labo)

同3回戦

ESL後ろのスペースのコーナーに置いた吸音材の量を増やすとますます良くなる。

DEQXの出番はもうないんじゃないか。「ないとイイね」と家人。(やばい!_K_Labo)


       <壁に溶け込んでいる吸音材(クリズラボで輪郭線を加筆した写真)>

週に一度はジムで逢う栗原さんに、「吸音材は凄い!、聞きに来て欲しい」と伝えました。

それが実現した日、いつものデモ用?CDを聴いていた栗原さんから新たな提案がありました。

それは、STAXのEar Speakerを聴いてみませんかという悪魔の囁きだった。

そしてそれは翌週には持参されて我が家に設置されたのです。

三十数年ぶりに聴いたSTAXのイヤースピーカーとQUADの音をじっくり比較しました。

共にコンデンサー型というと共通点があるためか、良く似た音色で驚きました。

でも、よく聴くとSTAXには弦の柔らかさや艶やかさがある。QUADは倍音が足らないのか。

DEQXの出番だろうか、と尋ねるも、「まぁ、吸音材の効果で音響特性がどう変わったか、一度DEQXで測定してみましょうか」、と栗原さんはあくまでも慎重。

まぁ、ここまでくればダメ元と腹をくくり、測定をお願いしました。

最終決戦

二度目となるDEQXのための測定と設定。そして、試聴。

栗原さんの様子が初戦と何か違う。手持ちのテストCDの各Trackをほんの数秒ずつ、でサッサと変えて聴いている。

「どうぞ、聴き慣れたCDを聴いてみて下さい」・・・・・

それでは、と、聴いてみると音像が吸音材だけの効果よりさらにスリムに変身。今までは中央で歌っている(と思っていた)Otter(※)が僅かに右に立っているではないか。

慌てて、お借りしているEar Speakerで確認すると、なんと、これが正解だった。

弦も透明で柔らかい。 自然な音の拡がりの中に明確となった定位が感じられる。

ついに、クリズラボの音の良さが我が家のESLに加わった瞬間だった。


球スジヲ、ハッキリ見エルヨウニシタラ、DEQX君がすかっと、カッ飛バシタ感ジ!!!
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おわりに

いまわの際に、・・・・「でっくす」で・・思いっきり・・聴いてみたか・・った・・・ とか言わないでね」、
  
と家人。


ということで、財務省のOKも出て、DEQXが無事我が家に加わることになりました。

生まれ変わった再生装置で音のチェックと思ってCDを聴き始めたら音に引き込まれ、ついつい長時間、聴き入ってしまいました。

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購入した機器をケーブルでつなぎ、SPの位置を合わせただけの状態では装置が本来持っている音の50%くらいしか出ていなかったと改めて思い知らされました。

私にとっては、布団での吸音対策で55%、本格的な吸音材の導入で80%、そして、DEQXの導入で95%(100%というのは理想の数字なので95%、が心情的には100%)まで改善されたという 感じです。

QUAD-ESLのような、特に音楽ファン(例えば、読む雑誌はMJよりも、音友やレコ芸)が好むと思われるSPでは、吸音材のような音響的調整やDEQXによるプロセッサー的な改善なしに、そのまま使われているとすれば製品本来の力を出し切れない、実にもったいないことだと改めて感じました。

続報はあらためてお送りします。
                                    軽井沢のKTより。


(※)Otter:Anne-Sofie von Otter (アンネ=ゾフィー・フォン・オッター)歌手(メゾソプラノ)


   

 KTさん、そして奥様、この度はDEQXの導入ありがとうございました。
 第2回戦での「DEQXを入れなくてもクリズラボに近い音が出てきた・・・・・」
 第3回戦では「DEQXの出番はもうないんじゃないか。「ないとイイね」と家人
■ 改めて感想文を読ませて頂くと、クリズラボの危機が何度かあったのですね。(笑)

 
      <ご紹介した東京防音(株)の「ホワイトキュウオン」を設置された様子>
   (コーナー部分の吸音材は厚さ50ミリを2枚重ねで100ミリにしている。他は1枚で50ミリ)


  
   <コンセント周りの吸音材>        <南向きの窓には軽井沢の風景が広がる>


  <月に2~3回はご夫婦で演奏会に行かれるという音楽ファンならではの素敵な空間>

 スピーカーの後ろに布団が写っている写真と見比べて下さい。
 氏が自作された機器ラックが増設され、DEQXが無事に納められました。
 苦節10時間。
 1週間後に写真撮影で再び訪れると、40年前に氏が感動されたというコンデンサースピーカーの音が、英国QUAD社の独創性とたゆまぬ研究によって圧倒的なクォリティにまで向上し、これを布団、間違えました、吸音材とDEQXが部屋に溶け込ませたことによって、氏がこよなく愛する弦楽合奏の世界がどこまでも自然に、まさに室内楽で満たしていたのが印象的でした。
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 氏のご厚意で、このシステムを試聴して頂けることになりました。
 ESLを購入しようと思っている方、既に悩んでいる方、歓迎とのことです。
 ご希望の方はKurizz-Laboまでご連絡下さい。
 連絡はこちらまで。→ Kurizz-Laboへのメール

                          2012年3月25日記:Kurizz-Labo店主:栗原
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■ 今回の事例における参考資料を公開します。

   1.初回と最終の測定結果比較。(吸音材の効果が見えます。)PDF資料
   2.QUAD社の説明書にあったESL-2805の指向性パターン図-PDF資料


   

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