次の図はDEQX HDP-3の背面パネルです.
    (アナログバランス出力用オプションボード付の例)

 ※PDC-2.6Pは横一列の配置となりますが、基本的には同様のコネクター配置です。

                   <HDP-3 Rear Panel>


  
  
   

                   <PDC-2.6P Rear Panel>

プリアンプ機能としては

■ 入力端子(4系統の切り替え機能)
  ・デジタル入力端子(XLR,RCA,各1個:44.1kHz~96kHz)
  ・アナログ入力端子(XLR,RCA,各1個:ラインレベル)
■ 出力端子
  ・アナログ出力端子(XLR,RCA,各6個:ラインレベル)
  (使用する端子は、Single Amp、Bi Amp、Tri Amp等の設定で決まります。)
  (RCAとXLR端子は同時に使用することができます)
    ★ シングルアンプ方式出力端子はL2とR2を使用する)
    ★ バイアンプ方式出力端子はL2,L3とR2,R3を使用する)
    ★ トライアンプ/2Way+サブウーファ方式L1~L3,R1~R3)

測定や各種設定用に使用するパソコンとの通信端子は
  ・USB端子
  ・RS-232C端子(カスケード接続可能)
    ★測定や設定が完了したらパソコンを接続しておく必要はありません.
  などが,用意されています.



Systemへのインストール

 DEQXを既存のシステムに導入する場合,様々なアプローチがあります.

 まず最初に大きく分類すると
 
(1) DEQXをシステムのプリアンプとして使用する
 
(2) 既存のシステムはそのままて,特性の補正のみに使用する
    という二つの方法があります.

 (1)の場合はDEQXの出力を直接パワーアンプに接続してスピーカーをドライブするという最も理想的なシステム構成となります.

■ つまり,パワーアンプの直前で音量を調整できるためデジタル機器の能力を動作レベルの面から最大限に活かせるとともにシステムの残留ノイズも最小にすることができます.

■ また,シングルアンプからマルチアンプ方式まで,その後のシステムアップに容易に対応することが可能です.

 (2) の場合は更にプリアンプの前に入れるか後に入れるかという選択になります.


プリアンプのにDEQXを入れる場合

         


★ 入力をDEQXに入れてDEQXの出力(L2とR2端子を使用)をプリアンプに接続した場合,動作レベルの面では(1)と同様に最適な使用法となりますが,DEQXのチャンネルデバイダー機能は利用しないことになります.

★ また、スピーカーや室内の音響特性を測定する場合、測定信号のレベル調整がDEQXのボリュームに加えてプリアンプのボリュームも関連するため,多少煩雑になるおそれがあります.

★ 既存のプリアンプにはDEQXの入力以外のものを接続することになりますが,これらについてはDEQXによる様々な音質改善効果が得られません.


プリアンプのにDEQXを入れる場合

           


★ この場合、プリアンプで調整された低いレベルの信号がDEQXに入るため、デジタル信号処理の段階では有効なビットを使い切ることができなくなり,デジタル機器の能力を最大限に活かすという面ではやや問題のある構成となります.

★ ただし,DEQXのDSPは24bitのフローティングという方法で信号を処理をしていますので,実用上の音質劣化はそれほど大きくはありません.

★ DEQXのボリュームは基本的に減衰が0(最大)の状態で使用しますが,残留ノイズなどが気になる場合は-12dB程度を目安に絞って使用するのも有効です.

★ チャンネルデバイダー機能を利用してマルチアンプ方式へのシステムアップが可能です.

           


★ プリアンプがアナログ式の場合、DEQXの入力でA/D変換を行いますので、例えばCDの再生時には,D/AとA/D変換の行程が増えることになります.



DEQXの導入にあたって

■ DEQXの導入効果を最大限に発揮させる方法はプリアンプとしてシステムに組み込むのが最良です.

■ その第一ステップとして既存のシステムのプリアンプの前か後に入れて効果を確認する場合はプリアンプの後(パワーアンプの前)にDEQXを入れます.

■ デジタル機器の動作レベルの面からは最良とは言えませんが、この設定で、スピーカーシステムと部屋の特性を測定して補正し、DEQXの効果を確認することは十分に可能です.

■ パワーアンプをもう1台用意すればDEQXのクロスオーバー機能を使ってマルチアンプドライブの実験も簡単に行うことができます.

■ 最終的には全てのプログラムソースをDEQXに入力し、完全なプリアンプとして機能させ、さらにマルチアンプ方式に発展させることでインストールレベル4の「DEQX HD Definition Level(高精度レベル)」にグレードアップすることができます.




◆ ここで,DEQXについてのレポートを一つご紹介いたします.

・この方は、日本でいち早くDEQXの存在に気付き、オーストラリアから輸入して徹底的に使いこなし,詳細な動作原理も含めて解説された素晴らしいレポートがあります。(この方とは有名なS社の小森氏です.)

・レポートの最後には次のようなことが書かれています.

「良い音を探求するための方法は数多くありますが、オーディ オシステムの中で最も大きな影響力を持ち、最もシンプルな構造をもつスピーカーシステムを積極的に改善していく考え方は、オーディオの本来の方向性ではな いでしょうか。
 事実、PDC-2.6Pにによってコントロールされたスピーカーは、まるで別物のように、正確な定位で歪感のない新鮮な音を奏でてくれま す。是非、このDEQX PDC-2.6P の革新的な技術に触れてみてはいかがでしょうか。」
とレポートを結ばれています。


★レポート全文 ⇒ 小森氏提供の「DEQXリポート」