2022-02-V1.0 出展/出所/文責 : Kurizz-Labo(栗原信義)
ここではスピーカーの再生音量(音圧レベル)とデシベル(dB)について説明しています。
実は、アンプの出力に100倍の余裕を見ても「2W」と「20W」 でお釣りがきます。
高能率ユニットに適した小出力でも高性能、魅力的で低価格のアンプ を望みます。
高能率ユニットに適した
■ 貴方が必要とするアンプの出力は?
・ 地下室や防音性能が高いリスニングルームで思い切って大音量を出したとします。
・ 人が音楽を聴くという行為で耐えられる最大の音量(音圧)は 110dB ※程度です。
※ コンサートホールで演奏されるフルオーケストラが奏でる最大音量も110dB程度です。
・ この時、貴方のパワーアンプはどの程度の出力(W)を出しているのでしょうか?
< TADユニットで構成したスピーカーシステム(Kurizz-Labo) >
・ 写真のミッドレンジ(TAD:TD-4001+TH-4001)※で計算すると、
※ TD-4001の能率は110dB/W/mですが、16Ωタイプなので-3dB(107dB)で計算します。
110dB(必要音圧)=107dB(ユニットの能率)+3dB(アンプの出力)
となります。
・ 1Wで107dB出るユニットに3dB(2W )を加えれば最大音量に達します。
・ ウーファー(TAD:TL-1601a:97dB/W/m)は、
110dB(必要音圧)=97dB(ユニットの能率)+13dB(アンプの出力)
となります。
・ 1Wで97dB出るウーファーに13dB(20W )を加えると最大音量に達します。
・ 以上は許容される最大音量の場合で通常の再生音量ではどうでしょうか?
< TADユニットで構成した再生システム(Kurizz-Labo) >
・ 隣家や家族に理解され、部屋に多少の防音効果がある場合でも80〜90dBです。
・ この場合アンプの出力は
110dB - 90dB = 20dB 少なくて済みます。
・ 出力の -20dBは「1/100倍」なので、それぞれ「0.02W 」と「0.2W 」です。
・ アンプに100倍(20dB) の余裕を見ても「2W 」と「20W 」でお釣りが来ます。
< 結論 >
-----------------<参考>-----------------
・ B&W 802 Diamond(90dB/2.83V/1m)の場合
■ 110dB(必要音圧)=90dB(ユニットの能率)+20dB(アンプの出力)
■ +20dBのアンプ出力は100Wとなります
・ JBL 4367(94dB/2.83V/1m)の場合
■ 110dB(必要音圧)=94dB(ユニットの能率)+16dB(アンプの出力)
■ +16dBのアンプ出力は40Wとなります
・ AR(Acoustic Research) AR-3a(86dB/W/m※:4Ω)の場合
※ メーカー資料にはシステムの能率(値)が見つかりませんがこの程度であったとされています。
■ 110dB(必要音圧)=86dB(ユニットの能率)+24dB(アンプの出力)
■ +24dBのアンプ出力は250Wとなります(やはり大きい!)
----------------------------------
■ デシベル(decibel:dB)とは
・ デシベルはその昔電話回線で送話器から受話器に到達する間の電力損失の度いを
表すために考案されものです。
・ 送話器(送信側)の電力をW1、受話器(受信側)の電力をW2としたときの
2つのエネルギーの比(W2/W1)の対数 をとったものを「Bel(ベル)」
という単位で表したものです。
Bel=log10(W2/W1)
・「Bel」は電話の発明者アレキサンダー・グラハム・ベルからとったものです。
・ しかし日常よく使う2倍から10倍の範囲が0.3 ベルから1.0 ベルとなり、この
ままでは細かい表示がしにくいなど、使い勝手がよくありません。
・ そこで数値が10倍になるように単位の方を1/10倍にしたデシベル(deci-Bel)※
にしました。
※ デシベルはベルに1/10を意味するデシ(記号:d)を付けたものです。
・ これを「dB」と表記し、略して「デービー」「デシ」などと呼びます。
・ 計算式は dB=10log10(W2/W1) となります。
・ エネルギー「W」(または電力)は、電圧「V」(または電流)の自乗に比例
するので、エネルギーのデシベル値「N」は
N(dB)=10log10(W2/W1)=20log10(V2/V1) となります。
・ デシベルは+6dBとか -10dBなどと表記しますがプラスのときは基準値の0dB
より大きく、マイナスは基準値より小さいことを示しています。(通常+は表記
しない。)
■ 音の強さ(エネルギー:W/)と音圧レベルの関係
< 基準音圧は1,000Hzの音が聞こえる最小の音圧 0.0002Pa を0dBとしています >
■ デシベルは目的に応じて次のような基準と表示方法を定めています
■ 人間の聴力と音の記憶
・ 人間が感じることができる音(可聴音)の周波数帯域はおよそ 20Hz〜20kHz。
音圧の範囲は 0dB(0.00002 Pa)〜 120dB(20 Pa)程度となっています。
・ 最も小さな音と最も大きな音(雷など)の比は100万倍(120dB)にも及びます。
・ では、雷の音を連続して聞いた直後に、深夜の草むらで鳴くコオロギの羽音は
聞こえるでしょうか?・・・残念ながら全く聞こえません。
・ 雷が去り、静まりかえった中で1時間ほどを過ごし、耳を凝らせば聞こえます。
・ 人間の耳は驚異的な性能(能力)を持ちますが、絶対値の記憶は全く苦手です。
・ 例えば、昨日と今日、昼と夜、快晴と降雨、健康な時と風邪気味の場合など、
日常的な様々な条件で人の聴力(特に音質の記憶)は本人の意識とは関係なく
極めて大きく変化してしまいます。
・ 装置の音を記憶やあこがれだけで調整するのは止めましょう。
・ 可能な範囲で「測定」を行い、何かを変えたらまた測定し、その変化を見ます。
・ それが無理なら変える前後を同じ条件で何度も繰り返して比較し、違いを確認
しましょう。
・ 千円のコードを5万円のオーディオ用ケーブルに交換したら音が激変した・・・
・ この場合、金額という重要な因子が貴方の脳(聴覚)を狂わせています。
・音が変化したのはケーブルの交換で端子の接触抵抗が変わっただけかも・・・
・ 地下室や防音性能が高いリスニングルームで思い切って大音量を出したとします。
・ 人が音楽を聴くという行為で耐えられる最大の音量(音圧)は
※ コンサートホールで演奏されるフルオーケストラが奏でる最大音量も110dB程度です。
・ この時、貴方のパワーアンプはどの程度の出力(W)を出しているのでしょうか?
< TADユニットで構成したスピーカーシステム(Kurizz-Labo) >
・ 写真のミッドレンジ(TAD:TD-4001+TH-4001)※で計算すると、
※ TD-4001の能率は110dB/W/mですが、16Ωタイプなので-3dB(107dB)で計算します。
110dB(必要音圧)=107dB(ユニットの能率)+3dB(アンプの出力)
となります。
・ 1Wで107dB出るユニットに3dB(
・ ウーファー(TAD:TL-1601a:97dB/W/m)は、
110dB(必要音圧)=97dB(ユニットの能率)+13dB(アンプの出力)
となります。
・ 1Wで97dB出るウーファーに13dB(
・ 以上は許容される最大音量の場合で通常の再生音量ではどうでしょうか?
< TADユニットで構成した再生システム(Kurizz-Labo) >
・ 隣家や家族に理解され、部屋に多少の防音効果がある場合でも80〜90dBです。
・ この場合アンプの出力は
・ 出力の -20dBは「1/100倍」なので、それぞれ「
・ アンプに
■ アンプはスピーカーとの組合せで110dBの音圧が出せるもの(W数)でOK!
■ 高能率ユニットに適した小出力で高性能、低価格で魅力的なアンプを望みます。
■ 高能率ユニットに適した小出力で高性能、低価格で魅力的なアンプを望みます。
-----------------<参考>-----------------
・ B&W 802 Diamond(90dB/2.83V/1m)の場合
■ 110dB(必要音圧)=90dB(ユニットの能率)+20dB(アンプの出力)
■ +20dBのアンプ出力は100Wとなります
・ JBL 4367(94dB/2.83V/1m)の場合
■ 110dB(必要音圧)=94dB(ユニットの能率)+16dB(アンプの出力)
■ +16dBのアンプ出力は40Wとなります
・ AR(Acoustic Research) AR-3a(86dB/W/m※:4Ω)の場合
※ メーカー資料にはシステムの能率(値)が見つかりませんがこの程度であったとされています。
■ 110dB(必要音圧)=86dB(ユニットの能率)+24dB(アンプの出力)
■ +24dBのアンプ出力は250Wとなります(やはり大きい!)
----------------------------------
■ デシベル(decibel:dB)とは
・ デシベルはその昔電話回線で送話器から受話器に到達する間の電力損失の度いを
表すために考案されものです。
・ 送話器(送信側)の電力をW1、受話器(受信側)の電力をW2としたときの
2つのエネルギーの比(W2/W1)の対数 をとったものを「Bel(ベル)」
という単位で表したものです。
Bel=log10(W2/W1)
・「Bel」は電話の発明者アレキサンダー・グラハム・ベルからとったものです。
・ しかし日常よく使う2倍から10倍の範囲が0.3 ベルから1.0 ベルとなり、この
ままでは細かい表示がしにくいなど、使い勝手がよくありません。
・ そこで数値が10倍になるように単位の方を1/10倍にしたデシベル(deci-Bel)※
にしました。
※ デシベルはベルに1/10を意味するデシ(記号:d)を付けたものです。
・ これを「dB」と表記し、略して「デービー」「デシ」などと呼びます。
・ 計算式は dB=10log10(W2/W1) となります。
・ エネルギー「W」(または電力)は、電圧「V」(または電流)の自乗に比例
するので、エネルギーのデシベル値「N」は
N(dB)=10log10(W2/W1)=20log10(V2/V1) となります。
・ デシベルは+6dBとか -10dBなどと表記しますがプラスのときは基準値の0dB
より大きく、マイナスは基準値より小さいことを示しています。(通常+は表記
しない。)
■ 音の強さ(エネルギー:W/)と音圧レベルの関係
音の強さ(W/m2) | エネルギー比 | デシベル (音圧レベル) (dB) |
音圧比 | 音圧 (Pa:パスカル) |
1 | 1012 | 120dB | 1,000,000 | 20 |
10-2 | 1010 | 100dB | 100,000 | 2 |
10-4 | 108 | 80dB | 10,000 | 0.2 |
10-6 | 1,000,000 | 60dB | 1,000 | 0.02 |
10-8 | 10,000 | 40dB | 100 | 0.002 |
10-10 | 100 | 20dB | 10 | 0.0002 |
10-11 | 10 | 10dB | 3(3.162) | 0.000063 |
3.981×10-12 | 4(3.981) | 6dB | 2(1.995) | 0.000039 |
1.995×10-12 | 2(1.995) | 3dB | 1.413 | 0.000028 |
10-12(基準) | 1 | 0dB | 1 | 0.00002(基準) |
1/4 | -6dB | 1/2 | ||
1/1,000,000 | -60dB | 1/1,000 |
■ デシベルは目的に応じて次のような基準と表示方法を定めています
dBm | ・インピーダンス600Ωの負荷(回路)に1mW の電力を加えたときに 発生する電圧0.775V を0dBm とする。 ( m は小文字で表記 ) |
dBv dBu dBs |
・インピーダンスに関係なく、0.775V を0dbv、0dBu、またはdBsと する。 ( v、u、s は小文字で表記 ) |
dBV | ・インピーダンスに関係なく、1V を0dBV とする。 ( V は大文字で表記 ) |
■ 人間の聴力と音の記憶
・ 人間が感じることができる音(可聴音)の周波数帯域はおよそ 20Hz〜20kHz。
音圧の範囲は 0dB(0.00002 Pa)〜 120dB(20 Pa)程度となっています。
・ 最も小さな音と最も大きな音(雷など)の比は100万倍(120dB)にも及びます。
・ では、雷の音を連続して聞いた直後に、深夜の草むらで鳴くコオロギの羽音は
聞こえるでしょうか?・・・残念ながら全く聞こえません。
・ 雷が去り、静まりかえった中で1時間ほどを過ごし、耳を凝らせば聞こえます。
・ 人間の耳は驚異的な性能(能力)を持ちますが、絶対値の記憶は全く苦手です。
・ 例えば、昨日と今日、昼と夜、快晴と降雨、健康な時と風邪気味の場合など、
日常的な様々な条件で人の聴力(特に音質の記憶)は本人の意識とは関係なく
極めて大きく変化してしまいます。
・ 装置の音を記憶やあこがれだけで調整するのは止めましょう。
・ 可能な範囲で「測定」を行い、何かを変えたらまた測定し、その変化を見ます。
・ それが無理なら変える前後を同じ条件で何度も繰り返して比較し、違いを確認
しましょう。
・ 千円のコードを5万円のオーディオ用ケーブルに交換したら音が激変した・・・
・ この場合、金額という重要な因子が貴方の脳(聴覚)を狂わせています。
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