2021-12-V1.0 出展/出所 : Kurizz-Labo(栗原信義)
ここではスピーカーシステム用の帯域分割フィルターについて説明しています。
マルチアンプ方式 のメリットはL/Cネットワークの弊害から解放され、遮断周波数や
スロープ特性 などを自在に設定できること、そしてパワーアンプと直結できることで
ユニットの潜在能力をフルに発揮させることが可能な究極のシステムです。
アンプのゲインを厳密に管理する必要があるなど、メーカーによる製品化は困難です
が、システム的には最もシンプルで、最も高音質化が 可能であり、自作(DIY)派の
強みがフルに発揮できる方式でもあります。
スロープ特性 などを自在に設定できること、そしてパワーアンプと直結できることで
ユニットの潜在能力をフルに発揮させることが可能な究極のシステムです。
アンプのゲインを厳密に管理する必要があるなど、メーカーによる製品化は困難です
が、システム的には最もシンプルで、最も高音質化が 可能であり、自作(DIY)派の
強みがフルに発揮できる方式でもあります。
■ スピーカーシステムに於ける代表的なユニット構成
[図1]求められる帯域と音圧の兼ね合いで様々なユニット構成が考えられる
・ 1個のシングルコーン・フルレンジユニットがスピーカーシステムの基本。
・ 広帯域で大音圧を得るにはユニットの受け持ち帯域を分ける必要がある。
・ 帯域分割用のL/Cネットワークは必要なのだが音質劣化の要因ともなる。
・ 求める帯域と音圧が得られる最小のユニット構成が成功への近道となる。
■ 市販スピーカーの代表的なネットワーク構成(3Wayの例)
[図2]L/Cネットワークの基本回路(3Way-12dB/oct.の場合)
・ 一台のアンプで複数のスピーカーユニットを鳴らすための帯域分割の仕組み。
・ 低音部と高音部を分けることで複数のケーブルやアンプが利用可能となる。
・ ジャンパー線が電気的に正しく接続されていれば両方式の音質的な違いはない。
・ ケーブルやジャンパーの接続に緩みがあれば全ての努力は無駄となる。
■ シングルアンプ用L/Cネットワークの接続例
[図3]一台のパワーアンプで帯域別のユニットを鳴らすためのL/Cネットワーク
・ メーカーが決定した音を購入者が自宅で再生できるメリットは大きい。
・ ただし、部屋の影響などでメーカーの意図が伝わらない可能性は極めて高い。
・ スピーカーと部屋の音響特性が最終的に音質を決定することは重要な視点だ。
■ バイ(Bi:2本)ワイヤリング接続
[図4]一台のパワーアンプから2本のケーブルでスピーカー(L/Cネットワーク)に接続
・ ケーブルが2本必要で接続も煩雑になる割には音質上のメリットが少ない。
・ ケーブルの長さが数メートルを越える場合は多少の効果も期待できる。
・ 低抵抗で柔軟性の高い※ケーブルを端子に確実に接続する事が極めて重要。
※ 堅いケーブルがテコの原理で接続端子の締め付けを緩めている事例を多く見ています。
■ Bi(バイ:2台)アンプ接続
[図5]二台のパワーアンプをバイアンプ用L/Cネットワークに接続
・ 2式のアンプによるコストアップやシステムが煩雑になる割にメリット少ない。
・ 低音用に高出力なアンプを使うことで音響的な余裕度が向上する利点はある。
・ 両アンプともフルレンジの信号を扱うためIM歪 ※みの改善等は望めない。
※ IM(inter-moduration)歪:信号が影響しあって生まれる歪
・ マルチアンプ方式への準備としては有効だが音質上のメリットは少ない。
■ マルチアンプ接続 - その1(L/Cネットワークを経由する方法)
[図6]二台のパワーアンプをバイアンプ用のL/Cネットワークに接続
・ L/Cネットワークも経由するマルチアンプ方式となる。
・ チャンネルデバイダーはL/Cネットワークの遮断周波数と同一が原則。
・ アンプは受持帯域だけの増幅となりIM歪みの減少などが期待できる。
・ L/Cネットワークの影響は受けるがマルチアンプ方式のメリットも得られる。
・ バイアンプ対応のL/Cネットワーク型では最も高音質化が期待できる方式。
■ マルチアンプ接続 - その2(ユニットをダイレクトに駆動する方法)
[図6]複数のアンプで帯域別のユニットを直接ドライブする方法
・ 抵抗分の大きいコイルが不要となり、アンプの制動力が100%活かされる。
・ L/Cネットワークの制約から解放されユニットの性能がフルに発揮される。
・ 遮断周波数やスロープ特性などを自在に設定出来るメリットは極めて大きい。
・ 低音-100W、中音-10W、高音-1Wのパワーアンプで十分な場合もある。
・ メーカーでは製品化が困難であり、DIY(自作)の強みが発揮できる方式。
・ 結果的に、最もシンプルで最も高音質化が可能な理想的なシステムとなる。
[図1]求められる帯域と音圧の兼ね合いで様々なユニット構成が考えられる
・ 1個のシングルコーン・フルレンジユニットがスピーカーシステムの基本。
・ 広帯域で大音圧を得るにはユニットの受け持ち帯域を分ける必要がある。
・ 帯域分割用のL/Cネットワークは必要なのだが音質劣化の要因ともなる。
・ 求める帯域と音圧が得られる最小のユニット構成が成功への近道となる。
■ 市販スピーカーの代表的なネットワーク構成(3Wayの例)
[図2]L/Cネットワークの基本回路(3Way-12dB/oct.の場合)
・ 一台のアンプで複数のスピーカーユニットを鳴らすための帯域分割の仕組み。
・ 低音部と高音部を分けることで複数のケーブルやアンプが利用可能となる。
・ ジャンパー線が電気的に正しく接続されていれば両方式の音質的な違いはない。
・ ケーブルやジャンパーの接続に緩みがあれば全ての努力は無駄となる。
■ シングルアンプ用L/Cネットワークの接続例
[図3]一台のパワーアンプで帯域別のユニットを鳴らすためのL/Cネットワーク
・ メーカーが決定した音を購入者が自宅で再生できるメリットは大きい。
・ ただし、部屋の影響などでメーカーの意図が伝わらない可能性は極めて高い。
・ スピーカーと部屋の音響特性が最終的に音質を決定することは重要な視点だ。
■ バイ(Bi:2本)ワイヤリング接続
[図4]一台のパワーアンプから2本のケーブルでスピーカー(L/Cネットワーク)に接続
・ ケーブルが2本必要で接続も煩雑になる割には音質上のメリットが少ない。
・ ケーブルの長さが数メートルを越える場合は多少の効果も期待できる。
・ 低抵抗で柔軟性の高い※ケーブルを端子に確実に接続する事が極めて重要。
※ 堅いケーブルがテコの原理で接続端子の締め付けを緩めている事例を多く見ています。
■ Bi(バイ:2台)アンプ接続
[図5]二台のパワーアンプをバイアンプ用L/Cネットワークに接続
・ 2式のアンプによるコストアップやシステムが煩雑になる割にメリット少ない。
・ 低音用に高出力なアンプを使うことで音響的な余裕度が向上する利点はある。
・ 両アンプともフルレンジの信号を扱うためIM歪 ※みの改善等は望めない。
※ IM(inter-moduration)歪:信号が影響しあって生まれる歪
・ マルチアンプ方式への準備としては有効だが音質上のメリットは少ない。
■ マルチアンプ接続 - その1(L/Cネットワークを経由する方法)
[図6]二台のパワーアンプをバイアンプ用のL/Cネットワークに接続
・ L/Cネットワークも経由するマルチアンプ方式となる。
・ チャンネルデバイダーはL/Cネットワークの遮断周波数と同一が原則。
・ アンプは受持帯域だけの増幅となりIM歪みの減少などが期待できる。
・ L/Cネットワークの影響は受けるがマルチアンプ方式のメリットも得られる。
・ バイアンプ対応のL/Cネットワーク型では最も高音質化が期待できる方式。
■ マルチアンプ接続 - その2(ユニットをダイレクトに駆動する方法)
[図6]複数のアンプで帯域別のユニットを直接ドライブする方法
・ 抵抗分の大きいコイルが不要となり、アンプの制動力が100%活かされる。
・ L/Cネットワークの制約から解放されユニットの性能がフルに発揮される。
・ 遮断周波数やスロープ特性などを自在に設定出来るメリットは極めて大きい。
・ 低音-100W、中音-10W、高音-1Wのパワーアンプで十分な場合もある。
・ メーカーでは製品化が困難であり、DIY(自作)の強みが発揮できる方式。
・ 結果的に、最もシンプルで最も高音質化が可能な理想的なシステムとなる。