・お気に入りの女性ボーカルを理想的に鳴らしたい。これが私の悲願でした。
・その一念で20年間、考えられる限りの努力を重ねてはきたのですが・・・
・DEQXの導入は私の悲願が達成出来るかもしれないという一点でした。
< HDP-5を導入し、初のマルチアンプ方式に挑戦されたHN氏のシステム >
■ DEQXの導入からシステム設計まで
・昨年(2016年)の夏、7月初旬に一通のメールが届きました。
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・20年やってきましたが、どのように手を加えても理想的な定位や奥行感が得られません。
ふとしたきっかけでDEQXを知り興味を持ちました。幾つかの質問をさせて下さい。
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・メールでの質疑応答の後、8月下旬にはHDP-5の購入を決定されました。
・また、現在38pウーファーとホーンによるスピーカーシステムを製作中であること。
・マルチアンプ方式にしたいのでDEQXの調整は完成後に実施して欲しいとのことでした。
・当初は、HARBETH HLCompact 7 をシングルアンプでドライブする予定もありました。
・シングルアンプは富士山の5合目、マルチアンプだと裾野から登る感じです。
■ DEQXとは! >[No.5] DEQXの機種選定と調整の難易度
← 参照
・マルチアンプ方式となれば帯域間のバランスなど、事前のプランニングが欠かせません。
・スピーカーが完成するまでの時間を利用してシステム設計をする事にしました。
・20通を超えるメールのやり取り後に完成したのが下の図です。
< システム系統図:各ユニットの音圧表示(緑色)は事前の打ち合わせから算出 >
■ 初回調整
・年明けの1月中旬、スピーカーシステムが完成!との朗報があり、月末での調整となりました。
< 容積230g、100kgを超えるBOXを製作者とHN氏の二人で2階まで・・・ >
・スピーカーボックスは
Wood Will
(長野県茅野市)に製作を依頼されたそうです。
(現在「SONY プロ用ユニット SUP-L11 38cmWay ・・・・・ 」のページで紹介されています。)
・ラウンド加工されたバッフルのエッジなど、全体に見事な仕上げの製品となっています。
・HM氏は、スピーカー背面のガラス窓に防音カーテンを設置して外部への音漏れを配慮。
・ヤマハ製の調音パネル(ACP-2)を試行錯誤の上、スピーカーの周囲に配置。
・左側だけに存在する納戸が左右のバランスに影響しないよう遮音板を設置。
・床置きの再生機器にはそれぞれに3p厚のハードメイプル製台座を導入。
・天井やコーナーなどに吸音や拡散の効果を持つパネルを多数設置されていました。
・理想的な定位感と奥行き感を実現したい。その一念で苦労された20年が偲ばれます。
SUP-T11と純正ホーン+2台のPT-R100PT-R100は専用のネットワークでT11と接続
DEQXと高域用アンプ(Accphase A-20V)低音用アンプ(COUNTERPOINT NPA ×2)
・クリズラボは、DEQXの調整時にスピーカーの角度や位置などの調整をさせて頂きます。
・しかし、今回はなにもする必要がありませんでした。
・全てのものがあるべきところに置かれている。そんな感じです。
・早速、スピーカー測定と補正、ルーム測定と補正を実施。極めて順調に進みました。
・調整後の最初の試聴でビックリ。既にほぼ理想的な正確さで再生されています。
・その後のマニュアルEQによる僅かな補正は10分ほどで完了。
・HN氏が考えられる限りの努力をした結果が実った感じです。
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■ 調整の3日後に届いたHN氏の感想文
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・遠路から、そして長時間に渡る調整作業、お疲れさまでした。
・DEQX調整後の変化は私にとって最良の結果でした。
・音像の正確な大きさと定位、自然で密度ある再生音に耳を奪われてしまいました。
・女性ボーカル以外の音源でも全ての楽器のピーキーな感じがなくなり、隠されていた美感が
表出したのには驚きました。
・オーケストラの遠近感や楽器の定位も、あるべき姿が最大限に引き出されています。
・その格調高い再生音に耳を奪われると同時に、今までの苦労は一体なんだったのか?
と、正直やりきれない気持ちになるほどでした。
・DEQXの極め付けの特長は、誇張せずに音楽の魅力を引き出す力にあると思います。
・言葉にしてしまうと平凡ですが、これが簡単には想像つかないレベルに達するのです。
・長時間の再生でも全く聴き疲れる事がなくなり、音楽に接するのが愉しくてたまりません。
・クリズラボの栗原さん、当日の調整を担当された濱崎さんに心より感謝いたします。
千葉のHNより。