No. | ユーザー | 導入機器とシステムの特長 | 掲載時期 |
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135 | 長野県 TK様 | DEQX(HDP-4)の修理にまつわる紆余曲折の心情レポート | 2025年06月 |
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[ 各ユニットを直接ドライブするTK氏のマルチアンプ再生システム ]

[ HDP-4を中核に据えたネットワークオーディオをメインとした再生機器群 ]

[
前回調整時からネットワークオーディオ中心の再生システムに変更 ]
■ 修理が完了するまでの経緯
この度、DEQX(HDP-4)の修理をクリズラボで実施していただきました。
その経緯の中でDEQX社の対応に困惑した事象もあり、他のDEQXユーザーさんの参考になればと思い書き残しておきます。
私がDEQXを購入したのは2019年8月だったので当然ながら保証期間は過ぎております。
今回、DEQXの故障が起きた時点ではクリズラボのサポートプログラムに加入していなかったため修理の依頼が出来ませんでした。
そこで、まずはDEQX社に相談をしてみました。
実は以前DEQX社のSupportという部署に質問をしたことがあり、今回も、と思ったからです。
質問内容をまとめると以下のようになります。
日本のユーザーですが、HDP-4のLow-ch出力から常に雑音が出るようになった。
修理をお願いしたいがどのようにすればよいか知らせて欲しい。
日本の代理店は、現在有料のサポート会員制となっておりすぐに入会しても修理対応は一か月後となってしまう。
そちらに送ればすぐに修理をしてもらえるのか、またその場合の金額はどのくらいかかるのか。
などを聞きました。
その後のやり取りで、
ノイズはL1出力でXLRとRCAとも発生している。と伝えるとDEQX社から質問が届きました。
というものでした。
私からの返事は、
当該チャンネルのジャンパーの差し直しと5段階のレベル調整も行った結果、出力レベルは確実に変化するがノイズは常に一定の大きさで出ている。
と伝えましたがその後なかなか返事がきません。
ホームページには「3営業日以内に返信」と書いてあったのに・・・・
あまり真剣に対応する気がないのかなと思い、6日後もう一度メールを送ると返事がきました。
とのことでした。
近くの電気店に修理が可能か相談するためDEQX社に「修理に必要な書類を送って欲しい」と連絡。
・・・・しばらく待っても返事がきません。
修理店を指定しなかったためかな?、とも思いましたましたが、何らかの連絡はするすべきでは、と不信感が募ってきました。
システムの心臓部であるDEQXが治らないと音が出ません。
この時点で私はDEQX社への修理依頼を諦め、思い切ってクリズラボに相談をしてみました。
するとクリズラボの栗原さんから、
とのありがたいお言葉がありましたのですぐに会員登録を行い、その翌日にDEQXを軽井沢へ送りました。
その2日後「原因が判りました」との第一報が届きました。
とのことでした。そして、
とのこと。
私は、即座に修理をお願いし見積書も頂いてすぐに修理代金を振り込みました。
一週間後に再び連絡が来て、なんと上記以外にも障害があったとのこと。


とのことでした。
この時点でも見積書の金額はかなり超えていると思われますが、修理代に変更なくやっていただけるとのありがたいお言葉がありました。
栗原さんは
5日後栗原さんから連絡が入ります。

修理が出来ただけでも嬉しいのに本当にありがたいことです。
結果的にDEQX社に修理を依頼しなくてよかったと思いました。
実施していたら輸送費+高額の修理代請求が届いたのかも、と思いました。
私的な感想になりますが、今回のDEQX社の対応には疑問を抱きました。
あれから1か月になりますが、未だになんの連絡もありません。
ユーザーを大切にしない会社は・・・と思ってしまいます。
余談ですが、国産の有名なアンプメーカーでモデルチェンジをあまりしないことでも知られたA社があります。
この会社はユーザーをとても大切にすることでも知られています。
過去に生産された古い製品の修理パーツも可能な限りストックしてあるそうです。
すべてのユーザーの故障に対応するためです。
そのためかユーザーの人気はとても高く、中古市場でもほとんど値段が下がりません。
DEQXとアンプでは製品の内容が全く異なりますが、修理に対するA社の姿勢を見習ってもらいたいものです。
せっかく素晴らしい製品を世に送り出しているのですから。
長野のTKより
その経緯の中でDEQX社の対応に困惑した事象もあり、他のDEQXユーザーさんの参考になればと思い書き残しておきます。
私がDEQXを購入したのは2019年8月だったので当然ながら保証期間は過ぎております。
今回、DEQXの故障が起きた時点ではクリズラボのサポートプログラムに加入していなかったため修理の依頼が出来ませんでした。
そこで、まずはDEQX社に相談をしてみました。
実は以前DEQX社のSupportという部署に質問をしたことがあり、今回も、と思ったからです。
質問内容をまとめると以下のようになります。
日本のユーザーですが、HDP-4のLow-ch出力から常に雑音が出るようになった。
修理をお願いしたいがどのようにすればよいか知らせて欲しい。
日本の代理店は、現在有料のサポート会員制となっておりすぐに入会しても修理対応は一か月後となってしまう。
そちらに送ればすぐに修理をしてもらえるのか、またその場合の金額はどのくらいかかるのか。
などを聞きました。
その後のやり取りで、
ノイズはL1出力でXLRとRCAとも発生している。と伝えるとDEQX社から質問が届きました。
D社:
経年劣化や熱の影響で当該チャンネルのゲイン調整ジャンパーの差し直しが必要となる可能性がある。
資料にジャンパーの位置を記載したので、当該チャンネルのジャンパーを取り外して差し直してください。
それでもノイズが解消されない場合は出力レベルを1段階上げたり下げたりしてノイズが消えるかどうかご確認ください。
経年劣化や熱の影響で当該チャンネルのゲイン調整ジャンパーの差し直しが必要となる可能性がある。
資料にジャンパーの位置を記載したので、当該チャンネルのジャンパーを取り外して差し直してください。
それでもノイズが解消されない場合は出力レベルを1段階上げたり下げたりしてノイズが消えるかどうかご確認ください。
というものでした。
私からの返事は、
当該チャンネルのジャンパーの差し直しと5段階のレベル調整も行った結果、出力レベルは確実に変化するがノイズは常に一定の大きさで出ている。
と伝えましたがその後なかなか返事がきません。
ホームページには「3営業日以内に返信」と書いてあったのに・・・・
あまり真剣に対応する気がないのかなと思い、6日後もう一度メールを送ると返事がきました。
D社:
送ってくれた情報を検討した結果、日本で修理すればシドニー往復の送料も節約できて良いのでは。
近くに対応可能なショップがあれば修理に必要な書類を用意します。
故障は1つのチャンネルのみなので他のチャンネルの情報を参考にして故障箇所を特定できると思います。
お店を教えて戴ければ必要な書類をお送ります。
送ってくれた情報を検討した結果、日本で修理すればシドニー往復の送料も節約できて良いのでは。
近くに対応可能なショップがあれば修理に必要な書類を用意します。
故障は1つのチャンネルのみなので他のチャンネルの情報を参考にして故障箇所を特定できると思います。
お店を教えて戴ければ必要な書類をお送ります。
とのことでした。
近くの電気店に修理が可能か相談するためDEQX社に「修理に必要な書類を送って欲しい」と連絡。
・・・・しばらく待っても返事がきません。
修理店を指定しなかったためかな?、とも思いましたましたが、何らかの連絡はするすべきでは、と不信感が募ってきました。
システムの心臓部であるDEQXが治らないと音が出ません。
この時点で私はDEQX社への修理依頼を諦め、思い切ってクリズラボに相談をしてみました。
するとクリズラボの栗原さんから、
KL:
今回は例外中の例外として、サポートプログラム会員への入会と同時に検査および可能ならば修理をします。
今回は例外中の例外として、サポートプログラム会員への入会と同時に検査および可能ならば修理をします。
とのありがたいお言葉がありましたのですぐに会員登録を行い、その翌日にDEQXを軽井沢へ送りました。
その2日後「原因が判りました」との第一報が届きました。
KL:
RCA端子取り付け基板のプリントパターンが焼損しており、関係するチャンネルのICが壊れていました。
RCA端子取り付け基板のプリントパターンが焼損しており、関係するチャンネルのICが壊れていました。
とのことでした。そして、
ICの入手(海外から)だけでも一週間程度は必要なので修理を実施する場合はすぐにパーツを発注したいと思います。
修理を行うかどうかをお知らせ下さい。実施される場合は改めて見積書をお送りします。
修理を行うかどうかをお知らせ下さい。実施される場合は改めて見積書をお送りします。
とのこと。
私は、即座に修理をお願いし見積書も頂いてすぐに修理代金を振り込みました。
一週間後に再び連絡が来て、なんと上記以外にも障害があったとのこと。
KL:
焼損したchを含め、全てのRCA端子のアース線を追加して基盤の修理は完了。
続いて当該chのラインアンプ用ICを交換した結果ノイズはなくなりました。
焼損したchを含め、全てのRCA端子のアース線を追加して基盤の修理は完了。
続いて当該chのラインアンプ用ICを交換した結果ノイズはなくなりました。


[ 左:RCA端子のアース線が大電流で焼損。右:修理を終えたRCA基板 ]
KL:
しかし、L1出力はレベルが高いときに波形が崩れ、寄生振動が発生しています。
交換したICの出力には見られないので他に原因があることになり、もう少し時間がかかります。
しかし、L1出力はレベルが高いときに波形が崩れ、寄生振動が発生しています。
交換したICの出力には見られないので他に原因があることになり、もう少し時間がかかります。


[ 左:L1出力用のICを交換。右:交換後もL1出力に異常が発生 ]
とのことでした。
この時点でも見積書の金額はかなり超えていると思われますが、修理代に変更なくやっていただけるとのありがたいお言葉がありました。
栗原さんは
「DEQXの修理では初めての多重障害ですがなんとか原因を突き止めたいと思います。」
ともおっしゃいます。5日後栗原さんから連絡が入ります。
KL:
交換したライン出力用のIC以外にXLR出力用のICも壊れていることが判りました。
この影響でL1の出力に異常な信号が発生していました。
本日このICを交換し、修理が完了しました。
交換したライン出力用のIC以外にXLR出力用のICも壊れていることが判りました。
この影響でL1の出力に異常な信号が発生していました。
本日このICを交換し、修理が完了しました。


[ 左:故障箇所を特定するためのメモ。右:原因が判りパーツを交換 ]
今回は過電流によるアース線の焼損という重大なトラブルによって広範囲に影響が及んでいました。
結果的にパーツも二度にわたり取り寄せ(一個は米国から)となりました。
こうした複雑な障害を看破できなかった段階で見積もりを出してしまいました。
でもご安心下さい。修理代は見積書通り(追加ゼロ円)で結構です。」
結果的にパーツも二度にわたり取り寄せ(一個は米国から)となりました。
こうした複雑な障害を看破できなかった段階で見積もりを出してしまいました。
でもご安心下さい。修理代は見積書通り(追加ゼロ円)で結構です。」
修理が出来ただけでも嬉しいのに本当にありがたいことです。
結果的にDEQX社に修理を依頼しなくてよかったと思いました。
実施していたら輸送費+高額の修理代請求が届いたのかも、と思いました。
私的な感想になりますが、今回のDEQX社の対応には疑問を抱きました。
あれから1か月になりますが、未だになんの連絡もありません。
ユーザーを大切にしない会社は・・・と思ってしまいます。
余談ですが、国産の有名なアンプメーカーでモデルチェンジをあまりしないことでも知られたA社があります。
この会社はユーザーをとても大切にすることでも知られています。
過去に生産された古い製品の修理パーツも可能な限りストックしてあるそうです。
すべてのユーザーの故障に対応するためです。
そのためかユーザーの人気はとても高く、中古市場でもほとんど値段が下がりません。
DEQXとアンプでは製品の内容が全く異なりますが、修理に対するA社の姿勢を見習ってもらいたいものです。
せっかく素晴らしい製品を世に送り出しているのですから。
長野のTKより