■ DEQXを導入され、ご了解頂いた方々のシステムと試聴リポートを掲載させて頂きました.
■ また、デモなどでDEQXの音を聴いて頂いた方々の感想をそのまま掲載させて頂きました.



2014年3月:山梨県甲府のKH氏宅、HDP-4の導入と調整

(2014年3月23日掲載)

■ 2年前、発売と同時にHDP-4を購入して頂きました。

 
 
     <自作BOXのスピーカーで高品位な音を再生するK.H氏の再生システム>

■ 氏はLinuxでプログラミングを楽しむPC使いの本格派。

■ オーディオ解析システムなども自作され、音響測定はお手の物。

■ そんなKH氏から、USB入力ボードを追加購入するので取付と一緒に初回調整を!

■ という、依頼がありました。

■ 早速、愛車SUZUKI SWIFTを駆って甲府市へ。

■ 一戸建てのリビングを占有してのA/Vルームは贅沢な空間でした。

LinuxのPCによるAudio再生とDEQX、パワーアンプとスピーカーというシンプルな装置。

■ CDやADプレーヤー、チューナーやテープレコーダーなどの見慣れた機器はありません。

■ そして、氏の思いがスピーカー(の製作)にあることが直ぐに判りました。

■ 余談ですが、かく言う私もスピーカーシステムを半世紀近く作りを続けてきました。

■ さすがに最近は足腰が弱り、設計図を書いてプロに製作をお願いしますが、本質は同じ。

■ 作る喜びと出てくる音に恐怖と愛着があり、多分これからも続けていくと思います。

■ 氏の家に到着早々、HDP-4にUSB入力ボード(XS-1)を取り付けて、いざ調整!

 
     <SPシステムを中央に移動し、床反射防止用マットをお借りして測定開始>

■ 既に2年間もDEQXを使っている方なので簡単な説明をしながら2時間ほどで全て完了。

■ 出てきた音は・・・・

■ 早速、氏からのレポートをご覧下さい。

   
スピーカーシステムの自作とDEQX

自作スピーカーで遊んでいます。

2012年にDEQXを購入。今回USBボードのインストールと調整をお願いしました。

そして、今回は調整方法も詳しく教えていただき、ありがとうございました。

調整後の音は正に納得できるもので、文句なしに我が家の過去最高の音です。

DEQXのUSBボードもLinux-OSのPCで何の問題もなく使えています。
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ところで、私のポリシー?は・・・・・ずばり、遊べるオーディオです。

ストイックに音質を追求するのではなく、音楽とオーディオを楽しむ!のが目標です。

自作スピーカの場合、失敗すると音楽を楽しめる状況ではなくなります。

ところがDEQXを使えば、どんな状況でも、そして、かなりデタラメな(笑)スピーカーシステムでもそれなりに音楽を楽しめる音を出すことが出来ます。

そしてスピーカーシステムを改善すればその分だけさらに良くなります。

ベリンガーのDCX2496やPCを使ったチャンデバなども利用していますが、DEQXが音質の面でも、また測定システムと一体化したシンプルさでも、断然優れています。

すでに製作した自作スピーカーから最高の音を出すにはDEQXが最適です。

そして、これからスピーカーシステムを自作するなら、まずはDEQXを購入することを薦めます。

測定し、結果を見ながらシステムを調整出来るため、簡単に完成度を高めることが出来るのは間違いありません。
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改めて今のシステムをご紹介します。

USBボードを購入したことによりマルチアンプとしてはとてもシンプルな構成になってます。

そして、おそらく日本のDEQXユーザーのなかではもっとも低価格なシステムだと思います。

 
    <白い箱がLinux-OSの自作PC、中央がDEQX、左右が3chパワーアンプ>

PC(OS:Linux、再生ソフト:MPD)音質対策をなにもしてない只の自作PCです。

このPCから今回取り付けて貰ったDEQXのUSB-Audio入力接続

DEQXの出力をRCAでパワーアンプに入力し、自作3wayスピーカーをドライブしています。

パワーアンプはフランスATOLL社のAV100ですが、同社のAM100(2chパワーアンプ)を3ch仕様にしたもので、A/Vシアター用だと思います。

 
            <
ATOLL社製 AV100(100W×3)パワーアンプ

3chと言うことは3Wayシステムにぴったりで、これを左右に1台ずつ使っています。

マルチアンプシステムではアンプ単体の試聴は難しいのでスペックと予算とデザインだけで購入を決定。

ユニットの試聴も実質不可能なのでカタログスペックや同等のユニットを使った市販スピーカーから想像してエイッ!と購入しています。

今回調整して頂いた最新の自作SPシステム構成は、

Low : SEAS L22RNX/P アルミコーンウーファー ×2
Mid : SCANSPEAK 12MU/4731T00 カーボンペーパーコーン
High : SCANSPEAK D3004/664000 ベリリウムドームツィーター

となっています。

 
     <最新作SPシステムの全景>          <上部の中高域ユニット>


基本的にローコスト指向なので中高音のユニットとDEQX以外は安価なものばかりです。

ケーブルやアクセサリー類にも特別なこだわりはなく、RCAケーブルはモガミ電線で自作、スピーカーケーブルはカナレの安いものです。

ケーブル否定派ではありませんがSPユニットより高価なケーブルは使う気になれません。

また、スピーカーボックスの工作はかなりいい加減です。

箱は低音と中高音用を分けていますが、単純にその方が工作が楽だからです。

中高音部分は密閉式で吸音材を適当に詰めています。

過去にいくつか製作した経験から中高音部分のエンクロージャーは小型ならば少しくらい箱鳴りしても(私にとって)音楽が楽しめるのは分かっているので軽くて加工しやすく響きも悪くない桐の集成材を使用しました。

スピーカーターミナルは業務用のスピコンを利用しています。

      
         < ノイトリックのスピーカー用コネクター「スピコン」を利用 >

ワンタッチで4芯のケーブルが脱着出来るので大変便利です。

今回のものとは別に、アルミコーンのフルレンジユニットとソフトドームを使った中高音用のシステムもあり、乗せ換えてDEQXに設定済みのデータを送れば数分で違ったユニット構成にすることができます。

低音部分も同様に手抜きで、MDFを使い補強なしの密閉箱で大きさのわりに軽いハリボテです。

その日の内に栗原さんからいただいたメールに次のような感想文がありました。

> 但し、今日の結果で一つだけ気になったのは100Hz以下の低域の質です。
> 若干、制動力不足かなという気がします。
> 部屋自体の低域吸収量が少ないことも影響していると思いますが、Woofer用の
> BOXはもう少し吸音材を入れて、もう少し重い方が・・・・


ぎくっ!そういえば200Hz以下で使えばそんなに影響は無いだろうと思い、吸音材はほとんど入れてなかった...(汗)

実のところ低音の切れの悪さは気になっていました。しかしこの手抜きのWoofer BOXとしては納得の音なので満足できる音ではなくて納得できる音という表現をしました。

早急に吸音材を入れて、それでも改善が無ければ箱の補強をしてみます。

作り直すのは大変なので(笑)!
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DEQXを購入した当時とは大幅にシステムが入れ替わっています。

しかしその時々で進化(?)するシステムもDEQXのおかげでそれなりに納得が出来る音を出すことができてきました。

DEQXの調整は難しいという意見を耳にしますが、そんなことはありません。

スピーカーを自作した場合、普通ならそれなりのバランスに調整するのも一苦労です。

しかし、DEQXがあれば適当にOKを押して行くすだけでそれなりのバランスに調整出来ます。

 
             <システムの調整をするPCの達人、KH氏>

ただし、奥が深いので一度は栗原さんに調整していただいた方が格段に良いのは間違いありません。

私の性格上「これで装置のことは気にせず音楽に専念できます」なんて台詞は一生言えそうにそうにありません。

こんどは中高音を無指向性にしてDEQXで調整したらどうだろう?なんて考えています。

迷ったときは相談しますので、これからもよろしくお願いします。

                                     甲府市 K.H


   

■ その昔、オーディオは趣味の王様「キングオフホビー」と呼ばれていました。

■ システムを作り、そのシステムで世界中の音楽芸術を堪能できる。

■ しかし、システムを自作するには最低限の電気や音響的な知識は欠かせません。

■ そして目に見えない「音」との格闘が待っています。

■ 自分のシステムから正しい音が出ているのか・・・絶対的な基準がない世界です。

■ その昔、オーディオは別名「Hi-Fi」と呼ばれていました。

■ High Fidelity(高忠実度)は生演奏ではなく、プログラムソースに忠実という意味です。

■ そして、プログラムソースに入っている本当の音は誰も知りません。

■ だから、好みの音を追求すれば良いという意味でもありません。

■ 「Hi-Fi」を実現する唯一の方法はシステムを透明化することです。

■ オーディオは100年の歴史を通じて進化してきました。

■ しかし、60~70年も前のオイロダインやWE555を聴くと「進化」を疑いたくなります。

■ でも、この20~30年で一部のスピーカーユニットは目覚ましい進歩を遂げています。

■ 今回登場した
スキャンスピークのミッドレンジユニットやツィーターの Illuminatorなどは間違いなく世界でもトップレベルの透明なサウンドを再生してくれます。

■ そんな凄いユニットがそれぞれ、3~4万円、6~7万円(ペアなら倍)程度で購入出来るのです。

■ しかし、この価格は海外製SPユニットの相場からすると極めて高価な部類に入ります。

■ そして、数百万円~数千万円のSPシステムに使われるユニットです。

■ これらのユニットを使って自分の部屋で如何にして透明なサウンドを引き出すか。

■ 知恵と工夫と努力次第で世界最高レベルの音を入手できる素晴らしい世界があるのです。

■ しかも信じられないほどのコストで。

■ 今回のKH氏宅で改めて「キングオフホビー/オーディオ」の楽しさを感じました。
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自作オーディオの楽しさをフルに満喫されているご様子!甲府のKHさんもバンザイですね。


                    Kurizz-Labo店主:栗原

   

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