■ DEQXを導入され、ご了解頂いた方々のシステムと試聴リポートを掲載させて頂きました. ■ また、デモなどでDEQXの音を聴いて頂いた方々の感想をそのまま掲載させて頂きました. |
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< 最新情報:2013年11月:神奈川県相模原市のNS氏、HDP-4導入 > |
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(2013年12月19日掲載) ■ WE555を使用したスピーカーシステムにDEQX/HDP-4が入りました。 <オンケン型BOX+ALTEC 416、WE555+WE22A型ホーン+PT-R7のシステム > ■ 9月頃、DEQXのデモをして欲しいとの依頼があり、HDP-4を車に積んで出かけました。 ■ 氏の悩みは音響的なステーシの見通し感、そして、音場定位に不満があるとのことでした。 ■ 原因は中域に使用しているWE22A型ホーンの長い音道にあるのでは? ■ とのことで、DEQXにお声が掛かりました。 <DEQXによるSP測定の結果、ユニット間の音響的な距離差が1.7mと判明> ■ 早速測定してみるとツィーターとWE555の音響的な距離差が約1.7mと判りました。 ■ WE555で再生される帯域(400Hz~4kHz)の音が5mSほど遅れることになります。 ■ 音道の長いホーンを使ったスピーカーシステムではこの時間差の解決が必要となります。 ■ 今回のデモで音質改善の可能性を感じたとのことで導入が決定となりました。 ■ 氏のお仕事の関係から、導入後の初回調整は11月の中旬に実施させて頂きました。 ■ NS氏はオーディーメーカーの創業者にして現会長さんであり、ご自身のシステムを通じて次々と新しいアイデアを出され、具体的な製品として開発されてきました。 ■ その経緯はメーカーのホームページに「会長のコラム」として2001年ごろから掲載されています。 ■ 12月の2日付けで「会長のコラム」No.133が掲載され、その中でDEQX導入後の感想が述べられていますので承諾を得てその一部をここに再掲させて頂きます。 |
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◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ■ 前回お示しした様に、ミッドレンジの WE-22A+WE-555 は、Low(アルテック416) 、Hi(ゴトー・ベリリューム) チ ャンネルに対し1.7mの時間遅れが出る問題を指摘しました。 ■ この解決には物理的にユニットの設置の位置を変えるか、デジタルディレーを用いるか、今のところこれ以外の対策方は無さそうです。 <オンケンBOXのダクトはほぼ密閉された状態で、ツィーターは変更予定とのこと> ■ 私は、過去に数社のデジタル音場調整器なるものを購入し導入しましたが、デジタル臭を拭いきれず、何れもお蔵になっていて、この手の物に悪い先入観がありました。 ■ 今般、色々なかたからDEQX社のものをご推薦頂き、そのスペックを調べてみるとデジタルの欠点を充分に理解した設計がなされており、この音場調整器を購入してみる気になりました。 ■ 使用してみると、何と、過去の私の先入観を打ち消す素晴らしい音質であることが判明しました。 ■ 入力端子にはS/PDIFとアナログ端子を備え、アナログの入力レベルをプロセッサーの最良レベルに固定する方式は嬉しい限りです。 ■ そして、内部に備えるADC・DACのグレードは一見して優れものである事が理解できました。 ■ しかし、本器の弱みは、チャンネル・デバイダーの出力6チャンネルを同時にレベル調整する総合VRが、デジタル式であることです。ここは、デジタル式以外に常識的に選択肢は無いでしょう。 <DEQX社のHDP-4とPhasemation社が試作した3連×2のトランス式アッテネーター> ■ そこで、早速当社のハイブリッドATTをL,R 分けて、3連×2CHにして挿入したところ、これが図星でして、実に素晴らしい音として再現するではないですか。 ■ 300dB/octのロールをフェーズリニアーで実現することなどアナログ技術では不可能です。 ■ そして出てくる音は、私が過去に経験した事の無い音質を体験しました。音質、音場定位共にパーフェクトです。 < スピーカーは真空管パワーアンプでドライブされる > ■ 前号でご紹介したミッドレンジをショートホーンに代えたときとの音と全く遜色なく、しかも、WE-22A+555のホー ンの良さを充分に発揮しています。どうやら、私のチャンネルアンプシステムもこれにて終了となりそうですが、 ■ これで終了では技術者魂が黙っていません。 ■ 私の提案するアナログ式が、ディレー回路だけに問題があるなら、DSDデジタル回路でディレー回路を作っては如何かと言う次へのチャレンジテーマが浮上するのです。 ■ これへのチャレンジは暫く時間を頂き、このシステムで音楽を聴く楽しみの時間が欲しいです。 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ |
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■ 「会長のコラム」におけるDEQX導入に際しての貴重な感想、ありがとうございました。 ■ この中で述べられているATTについて、少し説明をさせて頂きます。 ■ DEQXの出力を外部のアッテネーター等で適切なレベルに調整してパワーアンプに送り出す方法は、システム全体の動作レベルの最適化と、最高のS/N比を確保するための究極の選択だと思います。 ■ HDP-4以前の機種(HDP-3/PDC-2.6P等)はデジタル処理の最終段であるDACの直後にアナログ式のボリューム用ICを6個搭載し、ほぼ理想的な構成となっていました。 ■ 「ほぼ理想的」というのはボリュームICの後にあるラインアンプの僅かなノイズまでは考慮していないという意味です。 ■ HDP-4からはこの部分が大きく変更されました。 ■ 最終段のDACを24bitから32bitにして理論的なダイナミックレンジを144dBから192dBに高めることでデジタル式ボリュームを採用しても問題のないシステム構成を実現しました。 ■ 192dBという値はデジタルボリュームで100dB絞ってもまだ92dBの余裕があると言うことです ■ 100dB絞れば音は聞こえませんので、ダイナミックレンジ的には全く問題ないと言えます。 ■ また、ラインアンプもよりシンプルで高性能なものとなり、更なる高音質化を図っています。 ■ しかし、それでもなお、DAC以降のアナログラインアンプのノイズからは逃れられません。 ■ そして理論的に言えばという前提ですが、DACを含むデジタル処理のプロセスはフルビットで動作させることが良い音の条件となります。(全てのデジタル機器で共通の概念です。) ■ DEQXは最初の製品(PDC-2.6P)からデジタル信号処理部がフルビットで動作するように設計されています。 ■ 後は最新の機種を含めて出力部のアナログラインアンプまで含めた究極の使い方は何か? ■ これを実現する方法がDEQXの出力に良質なアッテネーターを入れることです。 < 協同電子エンジニアリングがDEQX用に試作してくれた6ch用ATT > ■ トランス式と抵抗切り替えを組み合わせたユニークなパッシブ型アッテネーターです。 ■ 大きな特長は、高い入力インピーダンス(47kΩ)を確保しながら、250Ωという低い出力インピーダンスを全レンジで確保している点です。 ■ 相当の手間とコストが掛かる方法であり、同社の意気込みが伝わってきます。 ■ 現在、我が家のシステムに設置して長期の試聴テストに入っている最中です。 <ATTはスルー、DEQXで音量調整> <DEQXは減衰ゼロ、ATTで音量調整> ■ 我が家のシステムはパワーアンプのゲインを必要最小限にしていることもあり、時にはDEQXのボリュームが-6程度まで解放される状態で使用しています。 ■ この状態でATTを使っても6dB絞るだけとなり、その効果は微妙なものとなるため結論までにはもう少し時間が掛かりそうです。 ■ 通常の音量時にDEQXで30~40dB以上絞っている場合にはぜひ試してみたい方法です。 ■ 今回はオーディオメーカーの会長さんのシステムであり、また始めて対峙するWE555という名器を前に少々緊張したデモと初回調整の場面となりましたが、喜んで頂ける結果が出てホッとしている所です。 ■ 延べ2日間に及ぶ長時間のお付き合いと、最初の発想から僅かな時間でのDEQX用ATTの試作など、この度は本当にありがとうございました。 Kurizz-Labo店主:栗原 |
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