■ DEQXを導入され、ご了解頂いた方々のシステムと試聴リポートを掲載させて頂きました.
■ また、デモなどでDEQXの音を聴いて頂いた方々の感想をそのまま掲載させて頂きました.



最新情報2012年12月28日:呉市のMN氏、DEQXとアンプを導入!

(2013年1月3日掲載)

■ 昨年の2月初旬、広島県呉市のMNさんからHDP-4購入予約のメールを戴きました。

■ HDP-4は当初ノイズの問題があり、実際の納品が大幅に遅れました。(スイマセン)

■ そんな中で、MNさんからHDP-4で使うスピーカーシステムを作りたいという話が来ました。
■ 送られてきた図面は、大型密閉タイプの真鍮棒付き。実に手の込んだ図面でした。
■ 紆余曲折の末に誕生したシステムは経緯と共に詳細がこちらにアップされています
■ BOXが完成したのが昨年の10月。それに合わせてHDP-4を納品させて頂きました


実はMN氏からDEQXの他にパワーアンプの製作依頼もありました。
SPシステムに合わせたアンプを製作して欲しい!との事でした。
ドライブするユニットも決定しているとのことで、製作意欲を刺激されました。
しかし、完全なハンドメイドのため、4セットを製作するのは簡単ではありません。
また、この際なので欲を出してKurizz-Laboの標準機を作るという構想まで・・・
意を決して8月下旬から設計に取りかかり、納品は12月2日でした。

  
      <完成した4台のアンプ>         <上がKLP-50ST、下はKLP-100>
しかし、このアンプには思わぬ落とし穴がありました。
■ 試聴を「Platinum Solo」というスピーカーで実施したら50Wアンプが故障したとのこと。
まずい!。3日間もバーンイン(電源投入試験)して確認したのに・・・(汗)
■ 念のため「Platinum Solo」の仕様を見ると能率が84dBとありました。
■ 能率92dB/w/mのユニットは変換効率(入力電力が音に変わる割合)が約1%です。
■ 84dBのユニットの変換効率はこの1/8程度で、効率は0.13%程度です。
■ 92dBのユニットに1Wを入れた音量と同じ音を出すためには8倍のパワーが必要です。
「Platinum Solo」の説明書に推奨アンプの出力は100W~200W(rms)とあります。
■ 50Wアンプではパワー(最大音量)が足りないかもしれませんが、故障は許されません。
■ 調査の結果、パワーTRのエミッター抵抗が断線、これが故障の原因と判りました。
■ 新たに設計した今回のアンプは瞬時電流供給能力を特に重視しました。
■ その結果、大出力時に予想外の電流が抵抗に流れたようです。
■ 早速、より大型で過電流に強いタイプの抵抗を入手して4台全てを交換しました。

■ それにしても、「Platinum Solo」というスピーカーはある意味で凄いスピーカーです。
■ 9㎝のウーファーにスロープ特性が30dBと36dBのヒートシンク付きLCネットワークを搭載。
小型システムの限界を追求した入魂の作品であることは間違いありません。
ちなみに、ベーシスト兼エンジニアのフィル・ジョーンズ氏が設計したものとか。

 
    <JBLのウーファーを入れた箱は移動困難で、現在はこのシステムで堪能中とのこと>

■ 写真の左側にある2Wayスピーカーが「Platinum Solo」です。

■ 前置きが長くなりました。
■ 抵抗を入れ替えたアンプ4台での試聴結果が昨年末に届きましたので早速掲載しました。

■ 感想を戴いた時点での再生装置は次の通りです。
・ スピーカーシステム
  Woofer:Platinum Soloのウーファーユニットにケーブルを直結し使用。
       (バスレフダクトに毛布を詰めて使用)
  Mid-Range:Accuton C173-6-096E(独立型BOXは密閉型)
  Tweeter:B&W 800 Series Diamond Tweeter
・ パワーアンプ
  低域用  :KLP-100 Mono Power Amp×2
  中高域用:KLP-50ST Stereo Power Amp×2
・ プリアンプ/チャンネルデバイダー/スピーカー&ルーム補正
  DEQX HDP-4
・ CDP
  Accuphase DP510
・ PC Audio
  VoyageMPD Starter Kit+NAS:QNAP TS-212+RASTEME RUDD14

12月28日の深夜、嬉しい感想文を頂きました。

   
臨時3WAYスピーカーの音

昨年から始めたオーディオシステムの再構築も機器類は全て準備完了。

後は改装中のリスニング・ルーム(1階)が完成するのを待つのみとなりました。

現在は2階の一室(9.5畳)を仮のオーディオルームとしています。

システムの要となるウーファーは本来のものが重くて2階に上げることができません。

そのため、ウーファーのみ別物(Platinum Soloのウーファーのみ)を使用しています。

12月2日、Kurizz-Labo製の新しいアンプが届いたので、早速音を出してみました。

しかし、使用したスピーカーが事前にお伝えしていたものとは別物のだったためか、ステレオアンプの内1台を壊してしまいました。

その後、栗原さんに無理を言って「小型スピーカーも鳴らすので、動作安定のマージンをもう少し大きくして欲しい」との要望を出しました。

「スピーカーをドライブするのがパワーアンプの役目であり、何をつないでも壊れるようでは欠陥です。」と言って、快く了解いただきました。

その結果、最も大きい変更点は低域用100Wのモノラルアンプがシングルプッシュプルからダブルプッシュプルになったことです。それに伴い最大出力電流も大きくなっているとのこと。

改修済みのアンプが帰ってきて最初に気が付いたのは、温度上昇が4台とも少なくなっている点です。

今回のアンプは完全に密閉された筐体であり、ヒートシンクは露出していても、一部A級動作であることを考えるとこれは相当低く抑えられているのでは思います。

アンプが到着するや、早速、DEQXにより測定・補正をかけました。

そして音出し。しばらくはこの状態で聴きていましたが、DEQXのボリュームを最大にしても音量が足りません。

当初、アンプのゲインが全て揃った状態で使いましたが、ウーファーの能率が極端に低いため、DEQXは中高域をそれに合わせて補正を行うため、全体のゲインが下がっていたようです。

そこで、今回のアンプ設計で一つの目玉として搭載されたという、アンプのゲイン設定機能を使ってウーファー用アンプのゲインを上げて再測定を実施。

すると今度はユニット間の音圧バランスが大幅に改善されて補正による中高域のゲイン低下もな減りました。この結果、システム全体のゲインがアップして大正解でした。

こうして大まかな補正を行い、出てきた音の最初の印象は、音のヌケが向上したのは分かりまましたが、全体としては極めて自然なものだということでした。

1年の歳月を掛け、大きな期待を込めて多少身構えていた身としては、・・・こんなものか?と一瞬肩透かしを喰らいました。

しなしながら聴き進むにつれ、徐々にその実力が分かってきました。

ここでは、個々の曲についての細部の印象ではなく、様々な音楽をじっくり聴いた上でのシステム全体の印象を述べることといたします。

先ず、S/N感が素晴らしい。

無音状態でDEQXのボリュームを最大にしても、ツィーターに耳をグッと近づければ僅かに「シー」という音が聞こえますが、少し離れると全く分かりません

この点は、栗原さん所有の、能率の高さでは怪物のBMSドライバー(118dB/W/m)でも「静かさ」を確認済みとのことで、実感しました。

そしてこのためか、音と音との間にある音楽の静寂感が大変良好なのが印象的です。

全体のエネルギーバランスについては、高域に向かって三角形の頂点が乱れることなく綺麗な形を保ったままスーっと伸びている印象です。

低域については残念ながら仮の9cmウーファーですので、充分な確認はできていません。

「瞬時電流供給能力に力点を置いた」とアンプ製作中に栗原さんが書かれていましたが、反応の敏感さには特筆すべきものがあります。

全帯域に渡り反応が速くリズムが立ちますが、特に低域はSoloの小さなウーファーでも俊敏でパワフルな反応が時にセクシーです。

先ほど、「極めて自然な」と書きましたが、これは中高域ユニットの性格とDEQXの補正力が大きく反映された結果かもしれません。

歪感が少なく刺激的な音が少ないため、一聴すると何でもないような音に聴こえた理由がそこにあるようです。

歪の少なさは、いままで意外に再生が難しいと思われていた電子ピアノ等のエレクトリック楽器のわざと歪ませた音が心地よく響きます。

解像力(感)に関しては、ダイレクトラジエターを使用したシステムの中でも最高の部類ではなかろうかと私には感じられました。

この能力が音場の見通しの良さと、また多彩な音色表現を可能にしているようです。

嬉しい誤算ですが、今後クラシック音楽を聴く機会が増えそうな予感がします。

このように、とりあえずは充分とも言える音に進化しましたが、このシステム構成でOKかと言えば写真にあるように、不要なスピーカーボックスを置き台にしてスピーカーを並べただけというテイタラク。

低域の圧倒的な能力や、本格的な音場表現などでは物足りなさがあるのも事実です。

でも、再構築をしている途中の、そして仮のシステムで、いきなりこのようなレベルからスタートできるのはありがたい限りです。

春、リスニングルームが完成したら本格システムに移行します。その時にはDEQXの調整とともに、また一献傾けましょう。

                                 広島県呉市のMNより

   

NMさん、感想文ありがとうございました。

 アンプの初期不良では大変なご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。
 しかし、お陰様でKurizz-Labo製パワーアンプは安定性も含めて一段とグレードアップできました。

 NMさんの優しい対応に感謝です。

 そのNMさんとは昨年の12月、DEQXユーザーである広島市内の喫茶店で初めてお目に掛かりました。
 そして、喫茶店のDEQX調整を済ませた後、3人で早速市内の飲み屋さんに直行。
 6時過ぎから12時近くまで・・・・熱い熱い、楽しい楽しい、オーディオ談義が続きました。
 翌日も別宅でDEQX調整がありましたが、何故か咽が嗄れて、声が出ませんでした。

              
               <NM氏予定のメインスピーカーシステム>

 JBLユニットのウーファーと組み合わされたたメインシステムはこの春に出番とのこと。
 桜が咲く頃、新装オーディオルームで再びお目にかかれる日を楽しみにしております。

                    Kurizz-Labo店主:栗原

   

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