■ DEQXを導入され、ご了解頂いた方々のシステムと試聴リポートを掲載させて頂きました.
■ また、デモなどでDEQXの音を聴いて頂いた方々の感想をそのまま掲載させて頂きました.



最新情報2012年10月21日:世田谷区のTM氏・HDP-4導入!

(2012年10月27日掲載)

User's ReportのNo.15でご紹介済みのTM氏。
■ 昨年の12月28日にHDP-3を導入。
■ 10ヶ月後、HDP-4にグレードアップされました。


  
      <シーメンスのオイロダインでは定番ですが、それにしても贅沢な壁バッフルです>

しかし、今回は単にDEQXを入れ替えただけではありません。
■ せっかくのグレードアップなので、前回のセット時に気になっていた点を徹底して改修。
■ まず、オイロダイン(のフレーム)と壁バッフルの隙間(1~2㎝)をなくす。
■ 追加したツィーターをリボンからホーン型(EV:T-35)に変更。
■ 3Way用、6台の真空管アンプを総点検し、必要な修理・補修を行う。
  ・テレフンケン製のパワーアンプは貴重な製品でしたが、残念ながらリタイア
  ・新たにマランツの記念碑的なアンプ「#2型」を整備して投入
  ・ウィリアムソン自身が巻いたというトランスを搭載したアンプの整備とゲインを調整。
  ・全てのアンプの残留ノイズを最小限に調整。
■ システム全体の信号ケーブルを整理してシンプルにする。
■ ツィーターは300dB/octのスロープで、8/9/10kHzをセットし、瞬時に聞き比べて戴いて決定。

そして4日後には嬉しい感想文を頂きました。

   
DEQXのHDP-3を導入して1年も経たない今年の7月、新製品のHDP-4を試聴する機会がありました。

そして実際にその音を聴くまでは、HDP-3を購入してまだ1年にもならず、現状に充分満足していたことや、新製品と言っても違いはミリ単位であろうと考えて、今回は試聴だけで終るつもりでいました。

とは言っても折角の機会なので、この際、指摘されていたスピーカー周りの音響対策やアンプの整備、継ぎ足しだったケーブルを購入して改めて整備した上でHDP-4を再度試聴しました。


出てきた音は激変しました

私のシステムは、スピーカーが60年前のオイロダイン。かのウィリアムソンが自分でトランスをまいたというアンプ。そして、マランツ社が1956年に発表した記念碑的モデルの「#2型」というように、1950年代製造のオジイさん、オバアさんばかりです。

 
        <バッフル面を除く三方の壁にはアナログディスクとCDがびっしり>

しかし、これらのロートル達が、HDP-3を導入して以来、精一杯背のびをしたのか、あるいは尻をたたかれたのか、今までに聴いたことがないサウンドに変身し、暗がりから出たように晴ればれと鳴り、クラシックやジャズばかりでなく、ロックまでが苦もなく音楽を奏でる様になりました。


そして、これまでは歳相応に落着いた音で、それこそ1950年代に録音されたレコードやCDの音が何ともいえない品格の高さを感じられる存在として鳴り響いていました。

このように、HDP-3は品格の高さを残しながらも、見通しの良い明るさで楽しく音楽を聴かせてくれていました。


   
      <CDプレーヤーとHDP-4>             <オイロダイン+ツィーター>

そして今回のHDP-4は・・・・・

DEQX内部でのゲイン調整とかで、たまたま両機とも内部を見ることができましたが、素人目には似たようなパーツが並んでいるだけで大きな差異は判りませんでした。

しかし、HDP-4から出て来た音は別次元でした。


低音の確認用でいつも聴いているリヒアルト・シュトラウスの「ツアラトゥストラはかく語りき」の冒頭、チェロ、コントラバスなどによる低音はまるで地底からむくむくと立ち上ってくるかのようです。

こんな凄い音は今までに聴いたことがありません。

靜中動というか、静寂の中から音が湧き出てくる有様に思わず背すじがぞくぞくしました。


 
       <低音と中音用はモノラルアンプ、高音用はステレオアンプでドライブ

これほどの違い、一体何が変わったのか・・・・

スピーカーの取り付け、アンプの調整、ケーブルの交換、いろいろ考えられますが、答はシステム全体のSN比の向上にあるようです。無音が聞こえるのです。

同じ靜けさと言っても、都会の騒音の中の靜けさと、ヒマラヤの奥地のような高山におけるそれとの違いといったら良いでしょうか。


前言を撤回。試聴は試聴に終らず、HDP-4の導入を即座に決定しました。


導入して旬日も経ずに音の印象を正確に云うことはなかなか難しいのですが、再生芸術とかレコード演奏家とか言われているように、生の演奏会でも聴くことができない音があることに気付きました。

機器の存在を全く意識させず、音楽を奏でる演奏者と、それこそ1対1で空間を共有できる喜びが我が家で得られたことは、何ものにも代えがたいと想い始めています。


良い音楽を聴くための努力はまだまだ必要だと思いますが、レコード音楽を聴きはじめてから数十年も経ってから、ようやくその手がかりを掴むことが出来たと感じています。


有難がとう。

                     平成24年10月25日

        Kurizz-Labo 様

                     世田谷のTMより



 
        <1950年代の名器達が現代の空間に極上のサウンドを解き放ちます>


   

 タイミングとは言え、早々のアップグレードとなり申し訳ありませんでした。
 ご明察の通り、HDP-3とHDP-4は同じ心臓部で成り立っています。。
 大きな違いは入力系統の充実と、アナログ系のデバイスを見直したことです。

 そして、TM氏の二度目のDEQX導入は私にとっても大きなチャレンジでした。
 前回気になっていた部分についての改善を思い切って提案し、実践して頂きました。

 元々が極めて静かな環境の本格的なリスニングルームです。
 音の余韻や静寂感を表現するには再生装置にそれなりの性能が求められます。

 アンプのチューニングを進言しましたが、運送では大変なお手間を掛けてしまいました。
 しかし、それらの結果は私自身がビックリでした。
 20Wほどの低域用アンプ、8Wほどの中域用アンプ、そして5Wほどの高域用アンプ。
 60年前のオイロダイが最新録音の音楽を広大な空間に何のストレスもなく解き放ちます。
 ちなみに、ツィーターのクロスは8kHzを標準に、10kHzを弦を中心としたクラシック用にしました。

 間もなくエベレスト近くの山々行き、50日間掛けて6000m級の峠を廻られるというTM氏。
 その前に是非新しい音を聴きたいと言われていたことを思い出しました。
 素敵な感想文、本当にありがとうございました。

                    Kurizz-Labo店主:栗原

   

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