HOME
HDP-5
クリズペディア
Kurizzpedia
オーディオ百科事典
◆ 電解コンデンサーの劣化による
        音質不良について

2024-07-V1.0
Kurizz-Laboからの大切なお知らせ

■ 現象と修理内容

[ コンデンサーの劣化による周波数特性の変化 ]

[ 出力回路に12個のコンデンサーが使われている機種の交換前 ]

[ 出力回路に12個のコンデンサーが使われている機種の交換後 ]

[ 出力回路に6個のコンデンサーが使われている機種の交換後 ]

[ コンデンサー交換が不要な機種(HDP-4以降):フィルム系のコンデンサーを使用 ]


[ コンデンサー交換が不要な機種(HDP-4以降):フィルム系のコンデンサーを使用 ]

電解コンデンサーの劣化による音質不良について

DEQX(PDC-2.6P他)のアナログ系アンプに性能(周波数特性)の劣化が起きていることが判りました。

本来、フラットであるべき特性が程度の差はあれ下図のように大幅に劣化している様子が見られます。

原因は電解コンデンサー(※1)に容量の減少(経年劣化による容量抜け)が発生したものと思われます。

今回点検した3台(※2)はいずれも同様な現象があり、最短でも16年が経過するPDC-2.6Pは全てで発生していると思われます。

性能の劣化は、入力系(ラインやマイク入力)と出力系のどちらにも確認されました。

※1:2000年頃に製造された台湾製(YAGEO社やJACKCON社)の電解コンデンサ
※2:2005年製造の最初期の製品が1台と2008年頃に製造された最後期製造の2台

具体的な音質への影響

容量抜けは年単位で進行するため音質の変化も極めてゆっくり進行します。
このため、日常的には音質の劣化に気付かないケースがほとんどだと想像されます。
現在の音質を再確認して頂き、少しでも下記に該当する場合は対策をお奨めします。

1.以前より全体の音量感が下がり、元気がなくなったように感じる
2.以前より低音の力強さがなくなったように感じる
3.中高域などに僅かだが歪みのようなものを感じる
4.定位が音域(周波数)によって異なり、ふらつく感じがする
5.デジタル入力よりアナログ系のソースで低音域がより下がって聞こえる
6.スピーカーやルームの測定で以前とは異なる値(データー)となる
7.同じ測定をしているのにその都度結果の値が異なる場合がある

対策

当該コンデンサーを交換(※)して音質を回復し、今後10年間程度の使用期間の延長が期待できます。

※:入力系4個、出力系6個、電源系2個の計12個をオーディオ用の高性能コンデンサー(日本製)に交換します

対象機種

PDC-2.6Pの全てとHDP-3の一部。
ゲイン切替用ジャンパーピン付近にある電解コンデンサー(台湾製)をご確認下さい。

コンデンサーの影響が出ない使用方法
1.デジタル出力ボード付きでデジタル出力のみを使用。
2.アナログ入力音源は使用せず、マイクを使った測定もしない。
という方はコンデンサーの交換は不要ですが下取等は不可となります。

費用と納期(作業内容は当該コンデンサーの交換と動作点検)

-----------------------------------------------
サポートプログラム会員様価格(納期は到着から一週間程度を予定)

  35,000円+3,500円(消費税)=38,500円(ご返却用送料を含む)
-----------------------------------------------
それ以外のDEQXユーザー様価格(納期は到着から数週間程度を想定)

 55,000円+5,500円(消費税)=60,500円(ご返却用送料を含む)
-----------------------------------------------

通常はサポートプログラム会員様以外の修理や部品交換は行いませんが今回は特例での対応となります。

申し込み
・メールに、お名前、ご返却先住所、発送予定時期、アナログ出力使用の有無等
 をメールでお知らせ下さい。

 Mail : contact@kurizz-labo.com

Copyright© 2006- Kurizz-Labo. All rights reserved.