■ DEQXを導入され、ご了解頂いた方々のシステムと試聴リポートを掲載させて頂きました.
■ また、デモなどでDEQXの音を聴いて頂いた方々の感想をそのまま掲載させて頂きました.
 
   
     <2010年12月22日:栃木県、FH氏のDEQX導入リポート    
   
 ドア To ドアで片道212km。東北自動車道矢板インターから10分ほどのところにある「男の遊び場(隠れ家?)」がFH氏のオーディオルームです。
 10月30日土曜日。カーナビの知らない白地図を見ながらデモにお邪魔した顛末はブログに書きました。
 
この2日後、11月1日の月曜日にはご注文を頂きましたが、この時の氏の複雑な心境が伝わってくる内容が綴られたメールでしたので、ここでその一部をナイショで載せちゃいます。

 DEQXの情報や評判は聞いた、あるいは試聴会などで実際に音を聴いたけれども、果たして自分のシステムではどうなのだろうか。ある種のクセを含めて現在の音は結構気に入っている。
 もっと音を良くしたいが、DEQXを入れることでどのように変わるのか、あるいは変わらないのか、それがよく判らない。
 と言う方、いらっしゃいませんか・・・FH氏の悩みがきっとお役に立ちます。

   
   
 以下は2日間のデモ試聴の感想です。
 土曜日の夜と日曜日、終日聴いて(本当に月曜日になるまで聴かせて頂きました)本当に良い音になるのですが、アルテックの個性が失われるような気もします。
 でも、やっと洞窟から抜け出たような見晴らしの良さは明らかで、本当に悩むところです。
 和太鼓のアンサンブルような広帯域でパーカッシブな音は特に素晴しく、音量がいつもより上がってしまいました。
 一言で表現するとアルテックが現代の美音システムに変身してしまったという感じです。
 ちょっとやりすぎという感じがしなくもありませんが、久しぶりに武満徹の秋庭歌を聴いて、音の美しさに浸れました。
 一方、ラッパ類はちょっとおとなしくなってしまう感じです。が、それはホーン臭さのせいだったということなのでしょうか?
 この辺りは、アルテックの熱さが失われたと感じるところですが、あれだけのポテンシャルを見せつけられると、とにかく手に入れて、いろいろと確かめたいと思います。今後ともサポートを宜しくお願いします。

   
   
 このメールを頂き、早速出力トランス付きのHDP-EXPRESSをDEQX社に発注。
 丁度1ヶ月後の11月30日に入荷しましたが、スケジュール調整の結果、12月の11日(土曜日)に納品となりました。(この経緯もブログに掲載中)


 それでは、DEQXを手に入れた後、どうだったのか、昨夜頂いた感想文をご覧下さい。

   
     
     
         <スピーカーシステム>            <CD、LPプレーヤーとアンプ群>
   
   
 まず始めに、HDP-EXPRESS ・・・・ 非常に良いです。

 特にトランス出力は本当に良い選択だったと思います。エージングが進むにつれ(といってもまだちょっとですが)更に良くなりました。

 スムーズさと重心の低さを感じます、バイオリンの響きも甘く、アナログ的と言っても良いかもしれません。

 200Hzから中域ホーンに任せるのは初めてですが、男性ボーカルもウッドベースも変にふくらんだりせず、軽やかな低域になり、定位が良くなりました。

   
         
    <VPI製アナログディスクプレーヤー>           <パワーアンプ群と測定器>
   
   
 特に録音の良いものの方がDEQXの威力をより感じることができるようで、昨日聴いたディトワの惑星は特筆に価する素晴らしさでした。

 一曲目の火星から素晴らしいスピード、スケール、爽快感で思わずニターっとしてしまいます。

 目を閉じると自室に居るとは思えない広がりが感じられました。

 以前使用していたB&Wではスピーカーの後ろに音像が広がっていきます。

 DEQX+Altecは、リスニングポイントのすぐ目の前から、スピーカーの後方に向かって広がっていき、左右は部屋のサイズを超えて本当にホールで聴いているようです。

 まるでホールを貸し切って一人でオケを聴いているような、なんとも贅沢な気持ちになりました。

 高域用にFostexのT500Aというホーンスピーカーを導入した効果もあり、二曲目の金星のストリングスは弱音が空間を漂っていました。


   
         
     <低音用:2A3シングルパワーアンプ>      <中音用:300Bシングルパワーアンプ>
   
     遂にやってしまいました。長年のテーマであり、DEQX導入の最大目的である「アルテックでオールマイティなシステムを」の命題をあっけなく実現したと実感しました。

 すごいですよ、アルテックの速さ、太さをのこしながら、B&W801以上の広がりと同等の空気感をもかもしてくれます。

 前に音が飛んでくるのに、奥行き、広がり、空気感もあるんです。もー、何も聴いても”ニマー”です。


   
        
    <高音用:2A3シングルパワーアンプ>     <VPI社製アナログディスククリーナー>
   
   
 まあ、やってくれたのはDEQXと栗原さんですが、私もこの2週間ネジだのダイアフラムと格闘しましたので頑張ったかなと...

   
        
     <StereoLab 140Hz Tractrix Horn>         <620A+291+T500A>
   
   
 シングルアンプ派はもとより、CHデバ機能までフルに使えるマルチ派にはマストのアイテムですね。

 本当によい製品をご紹介いただいてありがとうございました。

                             矢板市のFHより。


   
     
■ Kurizz-Labo店主より。
■ なにはともあれ
感想文、本当にありがとうございました。
■ 文章の最後の方に書かれている私もこの2週間ネジだのダイアフラムと格闘しましたには次のような経緯がありますのでご紹介しておきます。

 

■ 
この図はDEQXで測定したALTECの291ドライバー+140Hzホーンの特性です。(12月11日)
■ ピンクがLch、グレーがRchで、基本的な形はデモの時も同じでした。
 左右のレベル差と、Rchの2kHzのディップは明らかにLchと異なった特性を示しています。
 測定結果を見ながら、「DEQXで補正してしまうのでとりあえずは特性は揃うが、Rchのユニットには何か根本的な問題があります。」とお伝えしました。
■ 実は昨日のメールで知ったのですが、Rchのドライバーがこの日の夜、異音(ノイズ)を発し、ついにダウンしたそうです。(何だか話が出来すぎていますが、本当だそうです。)

 古いタイプのアルテックに典型的なトラブルでダイアフラムのリード線が断線したとのお話がありました。
 予備で持っていたダイヤフラムは現状のものとタイプが異なり、取り付けネジの長さが倍ほど違うため、入手に駆け回りったことなどが記されていました。

 DEQXで音響的な測定をすることで、普段はなかなか気付かないシステムの様々な状態が現れます。
 DEQXはシステムの診断にもお役に立ちます。(CMでした。)


   
         
     2010年12月21日:長野県、MY氏のDEQX導入リポート>    
   
 12月11日(土)の夜、納品させていただいたMY氏から今朝、感想文を頂きました。

 これまでの経緯はブログに書きましたが、場所が隣町であったこと、たまたまオーダーしていたクリズラボの予備機が入荷し、その仕様がMY氏の希望と一致したことなどから、12月5日(日)にデモ、5日後の11日(土)には納品という短期スケジュールが可能となりました。

 ブログに書き忘れましたが、デモの日は正に小春日和の一日で、午前中に設置作業を終え、お昼は海野宿(うんのじゅく)名物「くるみおはぎ」と蕎麦のセット(写真右)をご馳走していただきました。

     
           <福嶋屋(そば屋さん)>              <もりそば・おはぎセット>


 納品はなんと夜の7時からという時間帯になってしまいました。申し訳ありません。
   
   
 おはようございます。

 デモ時の測定や設定データーに加えて、納品時にメインスピーカーの100Hz以下をカットしていただいたおかげで、EVの30Wが本領を発揮し、低域が一段と良く伸びて分解能も向上しました。

   
 
    <MY氏のSPシステム - Jensenの3WayユニットG610BとEVの76㎝ウーファ 30W>

 低域が改善したからか、全体に音が明るく明解になり、定位も更に良くなりました。

 その後の改良点はメインスピーカーの間隔を少し狭めて中抜けを改良したことでしょうか。

   

 この状態でしばらく聴いているとG610Bの高域をもう少し艶やかにしたいと感じてきました。

 現在は Macintosh を使っていますが、さすがに高域は少し問題ありかなと感じます。

   
    
<Macintosh MI-200パワーアンプ(直熱3極管8005PPで出力200W、下は電源部) >

 6GB8を使った新しいアンプが年末には治るので、お正月はマッキンとの聞き比べです。

   
   
 <EMT927業務用プレーヤー>     <冬はコタツでも楽しめる広大なオーディオルーム>

 おかげさまで、年末年始はオーデオ三昧させて頂きます。

 ありがとうございました。

                                    海野宿のMYより。


   
   
■ Kurizz-Labo店主より。

 デモが終わったとき、「そのまま置いていって下さい」と言われ、いささか慌てましたが、タイミング良く予備機が入荷したので、1週間後には納品することができました。

 MY氏は週末のみ海野宿にご在宅とのこと。納品から1週間後の土日はきっとオーディオ三昧と思って感想をお願いしたところ、月曜日に上記のメールを戴きました。

 お正月には一度お邪魔して、その後の音を聴かせていただこうと思っています。

   
         
     <2010年12月19日:東京都練馬区 TH氏のDEQX導入リポート>     
   
 11月の13日にTH氏から初めてのメールを頂きました。

 ご自身のシステムを紹介され、DEQXを導入したらどのような効果があるのかというお尋ねでした。

 DEQXの効果についての概要と、同じB&Wのスピーカーをお使いのユーザー様の感想をお送りしましたところ、なんと、5日後にはオーダーを頂きました。

 TH氏には結局1ヶ月お待ちいただき、昨日(12月18日)の納品となりました。

 納品時の状況については、昨日、Blogに書きましたのでそちらをご覧下さい。

 そして、一夜明けた今日の夕方、TH氏から嬉しい、嬉しい、メールが届きました。

   
   
 昨日はありがとうございました。

 設置していただいてからずーっと聴いています。

   

 測定後の説明を聞いて、「やはりドンシャリだったか~」というのが最初の感想です。

 ディスクによっては「高域きついな~」とか、「低域出すぎだな~」とか、どうも解せないことがあったのですが、氷解しました。

 DEQXで補正するとバランスが良くなるだでけでなく、生々しくなり、今まで聴こえなかった音も出てきて、「まだあったのか」と、感動しております。

 栗原さんに調整していただいて試聴していると以前オーディオ店の視聴室で聴いた時の音の雰囲気に似ているなと感じました。そして、そう、まさにこの音なんです、私が望んでいたのは。

 いくらハードを買い替えたとしてもこの音は望めません。

 もう既に気分は、NO LIFE NO DEQX です。

    

 調整については栗原さんにやっていただいてほんとうに良かったと思いました。自分ではこれはできないか、できたとしても相当時間がかかったでしょう。

 それと200Vの接続作業もスイッチひとつでできるのかと思っていたのですが(電気、パソコン関係に疎い)、結構な作業をやっていただいて感謝しています。

 補正パターンを数種類設定していただいたのですがこれが非常に面白い。かなりの変わりようです。サックス専用ジャスポジション、良いですねぇ。

 この設定は時間をかけてじっくり攻めていきたいと思っています。

 
     

 お土産にいただいたマンデリンが素晴らしい芳香を放っており、とても幸せな気持ちにさせてくれます。

 このコーヒーを飲みながらDEQXを入れた音楽を聴くと至福の喜びを味わうことができます。


 何かありましたらまた宜しくお願いいたします。

 ありがとうございました。


                                        練馬区のTHより。


 注) 一部の太字加工はKurizz-Laboが勝手に行ったものです。

   
   
■ Kurizz-Labo店主より。

 納品が大変遅くなり、誠に申し訳ございませんでした。

 そして、昨日の夕方4時に設置・調整が完了したばかりですが、本日、早速このような素晴らしい感想を頂き、4年前にDEQXに出逢い、惚れ込んだのは間違えでなかった事を改めて感じています。

 「DEQXのない人生なんて!」・・・そのフレーズ、戴きます。

   
         
     <2010年12月6日:東京 EI 氏、導入リポート>    
   
■ 
スカイツリーが見える東京・江東区の I 氏から導入後の初リポートをいただきました。
■  I 氏のシステム図はこちです。 
 
   
   
40年以上にわたり、LPレコードを良い音で聴くためには手間ひま惜しまず工夫してきました。しかし、再生の繰り返しで生じる音質の劣化はどうにもならず、LPの宿命であるとあきらめていました。
これはアナログレコードファンならどなたも経験する悩みでしょう。ノイズの増加や音質の劣化から開放されるならとCDへの転向を試みましたが、どうしても馴染めませんでした。


             
             <VITAVOXとJBLオリンパスによる2系統のシステム>

4~5年前だったでしょうか、江戸川区瑞江のジャズ喫茶ではすでにハイクオリティなPC-Audioを完成していました。そして、LPレコードのデジタル録音と再生を始めるならAudio InterfaceとAD/DA、SRC(Sampling Rate Converter)などが必要なこと。そして、アナログ装置にはお金をかけても、デジタル機器にお金をかける必要はないこと、などをジャズ喫茶の店主から教えてもらいました。

早速、必要な機器を導入して手持ちのパソコンと組み合わせて実践したところ、一聴して可能性の高さを感じる音が得られました。LPレコード特有のしなやかさや厚み、広がり感などがそのまま再現され、そしてなぜか情報量が明らかに増えているようにも感じました。
気をよくして一気に増えた録音済みのWave Fileをある日徹底的に聴きこんでみると、幾分デジタルっぽい感じの看過できない音の硬さを感じるようになりました。そこでデジタルインターフェイス(BEHRINGER/SRC2496)のDAC出力にライントランス(WE119C)を入れたところ堅さは“あと僅か”にまで改善。

             
             <Marantz7とALTEC 440A×2台、WEのライントランス>

それではと意を決して、Clock GeneratorのMutec MC-3と手作りパソコン(5GB-RAM Disk、Intel i7、OS7)を新たに導入したところ違和感のない録音、再生ができるまでになりました。余談ですが、現在までに費やした記録用HDはバックアップを含め3TBもの容量になりました。

こうして、PC-Audioには満足していましたが、リビングルームをそのまま利用したオーディオ・ルームはスピーカーを横長に配置せざるを得ず音響的には不利であろうと感じていました。
グラフィック・イコライザーの導入を検討したこともありましたが評判を聞くと躊躇せざるを得ません。
そんな折、オーディオ装置の自慢話を集めた「オーディオジコマン開陳(田中伊佐資著)」にクリズ・ラボのDEQXが部屋の音場を改善し、素晴らしい音響を再現すると、誇張気味に紹介されていました。

気になって早速インターネットで調べると最新のデジタル技術ではそれが可能であるらしいと判りました。更に調べるとバルト三国発の音響パワーイコライザなる製品が似たようなものであることが判り、DEQXよりも価格が安いこちらに飛びつきました。設置、調整に来てくれた営業マンのサービスには少し腑に落ちないところもありましたが、製品の効果はありと判断。JBLオリンパス用として導入しました。しかし、しばらく聴き込むにつれて多少音がきつく感じるなど、調整や設定に改善の余地ありと不満も残りました。

そこで、最初に興味を持ち、未練もあったDEQXについて思い切ってクリス・ラボの栗原さんにアプローチするとすぐに快諾をいただき、家までデモに来てくれました。自分の装置に入れて聴いたHDP-Expressは、前述の製品と同様に音がクリアーになり、にじみを感じさせないだけでなく、繊細な音作りに感心させられました。そして、しなやかで音のつながりや粒立ちも良く、情報量も全く問題なし、アナログの質感そのものを感じさせてくれる音でした。早速、このDEQXをVITAVOXのCN191用に導入することを即断しました。

             
             <STUDERのCDPと今回導入されたHDP-EXPRESS>

また、これで部屋の音響的なハンディともおさらばできたと感じられたことは大きな収穫でした。

今、改めて両機種の問題点を上げればそれは付属の電源ケーブルです。これだけはどちらもお気に入りのものに交換したほうが明らかに良いと感じました。こうして、私のオーディオ・システムは確実にアップグレードしていますが、その結果、幸か不幸か大切なアナログプレーヤーは今では録音専用の再生マシンとなってしまいました。

             

                  <Garrard 301とOrtofon、EMTのアーム>


それにしても最近のデジタル機器のコストパフォーマンスの高さには脱帽です。一方で内外を問わず高額なアンプやその他の高額なオーディオ装置に接するたびに疑問がつのるのは私だけでしょうか。

2010/12/05 江東区の I より。


   
   
■ 
Kurizz-Labo店主より。

 この度は、詳細かつ貴重な感想文をお寄せいただき、ありがとうございました。
 そして、電源ケーブルの件、大変申し訳ありません。
 お客様のご要望を満たすケーブルがなかなか見つからず、一般的な機能本位のものを添付しているのが現状です。
 近々、Kurizz-Labo推奨のケーブル(電源、ラインケーブル等)をご用意させていただく予定です。準備が出来次第ご報告させていただきますので、そちらもよろしくお願い申し上げます。